「同窓会 (テレビドラマ)」の版間の差分

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『'''同窓会'''』(どうそうかい)は、1993年10月20日から12月22日まで日本テレビ系列で放送されたテレビドラマ。恩師の上京をきっかけに行われた同窓会に集まったメンバーの人間模様を描く。[[同性愛]]を真っ向から捉え、過激で大胆な描写や台詞、一歩間違えれば滑稽に見えるほどの荒唐無稽な展開が大きな話題となったが、その真の目的は「人間愛」を描くことであった。出演者たちも果敢にタブーに挑戦し、真摯な姿勢で演技に取り組んだ。こうした番組作りが、偏見に苦しんでいた同性愛者の共感を呼び、連続ドラマという時代性のあるものにもかかわらず、現在でもなお語り継がれている稀有な作品である。全10回の平均視聴率は17.0%。
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『'''同窓会'''』(どうそうかい)は、[[1993年]]10月20日から12月22日まで日本テレビ系列で放送されたテレビドラマ。恩師の上京をきっかけに行われた同窓会に集まったメンバーの人間模様を描く。[[同性愛]]を真っ向から捉え、過激で大胆な描写や台詞、一歩間違えれば滑稽に見えるほどの荒唐無稽な展開が大きな話題となったが、その真の目的は「人間愛」を描くことであった。出演者たちも果敢にタブーに挑戦し、真摯な姿勢で演技に取り組んだ。こうした番組作りが、偏見に苦しんでいた同性愛者の共感を呼び、連続ドラマという時代性のあるものにもかかわらず、現在でもなお語り継がれている稀有な作品である。全10回の平均視聴率は17.0%。
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また、Mr.Childrenの歌う主題歌 "CROSS ROAD" も大ヒット。この曲はMr.Childrenの桜井が第1話の台本を読み、作り上げたものである。
 
また、Mr.Childrenの歌う主題歌 "CROSS ROAD" も大ヒット。この曲はMr.Childrenの桜井が第1話の台本を読み、作り上げたものである。

2010年3月19日 (金) 06:07時点における最新版

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同窓会』(どうそうかい)は、1993年10月20日から12月22日まで日本テレビ系列で放送されたテレビドラマ。恩師の上京をきっかけに行われた同窓会に集まったメンバーの人間模様を描く。同性愛を真っ向から捉え、過激で大胆な描写や台詞、一歩間違えれば滑稽に見えるほどの荒唐無稽な展開が大きな話題となったが、その真の目的は「人間愛」を描くことであった。出演者たちも果敢にタブーに挑戦し、真摯な姿勢で演技に取り組んだ。こうした番組作りが、偏見に苦しんでいた同性愛者の共感を呼び、連続ドラマという時代性のあるものにもかかわらず、現在でもなお語り継がれている稀有な作品である。全10回の平均視聴率は17.0%。

また、Mr.Childrenの歌う主題歌 "CROSS ROAD" も大ヒット。この曲はMr.Childrenの桜井が第1話の台本を読み、作り上げたものである。

あらすじ[編集]


注意以降に核心部分が記述されています。

中心となるのは、西伊豆土肥の高校時代の同級生同士であるヒロイン折原七月と、同性愛者であることを隠している安藤風馬の夫婦である。風馬が定期入れの中に大切にしまっている男性の写真を意味深に見つめるところから、全てが始まる。

風馬は同性愛者であることを自分自身で認められず、そのセクシャリティと高校時代から想いを寄せていた親友であり、七月の前の交際相手である中康介への気持ちを隠したまま、七月に結婚を申し込む。しかしその前に自分の恋心を断ち切るためと、同性愛の世界を覗いてみたいという気の迷いから、新宿二丁目で声をかけてきたバイセクシャルの少年・と関係を持つ。風馬自身は面識がなかったため知らなかったが、実は嵐は七月や風馬たちの高校の後輩・丹野唯子の弟だった。一方、結婚後間もなく風馬が同性愛者であることに気付き自暴自棄になった七月は深夜の新宿二丁目を彷徨い、売春目的の嵐に声を掛けられてビルの建設現場で関係を持つ。

高校時代から長年交際していた七月と康介、夫婦となった七月と風馬、七月と風馬の夫婦二人と関係を持った嵐、究極の友情の証として一線を越える風馬と康介、康介と交際するも彼が同性と関係を持ったことが許せない唯子…。七月は風馬から女として愛されないことに苦悩し、嵐に嫉妬しながらも、これまで一人傷つき悩んできた風馬を懸命に受け入れようとし、男と女の愛情と憎しみが複雑に絡み合う。

やがて、七月が嵐との一度きりの関係で妊娠したことが発覚。一度は中絶を考えた七月だったが、女性を抱くことは出来ないが七月のことは人として愛しており大切に想っているという風馬の言葉と、幼い頃無理心中をさせられそうになった母との確執が解消したことがきっかけで、風馬と嵐と自分の三人の子として出産することを決心した。そして…。

各話ダイジェスト[編集]

全話を通じて毎回男性出演者の全裸シーンが登場する。また、男性の全裸シャワーシーンもは頻繁にあるが、女性のシャワーシーンは1回だけである。

  • 【第1話】 - 毛ジラミに感染した七月(斉藤由貴)が女子トイレの洗面台に片脚を上げて股間を掻くシーンでは、斉藤の正面に鏡があり視聴者をドキリとさせた(実際に映ってはいない)。
  • 【第4話】 - 思わぬきっかけから風馬(西村和彦)が同性愛者だと知った七月は景気付けに真っ赤な口紅をつけて夜の新宿2丁目に乗り込み、売り専目的で声をかけてきた嵐(山口達也)と行きずりの性交をする。シーンの最後に七月の顔がアップになり涙を流すという、暗に中出しを許したことを示す描写がある。行為の後、若い体を味わったのだからと金銭を要求された七月は自棄になって「好きなだけ持っていけば!」と金を渡す。嵐はそんな七月の腕にまた欲しくなったら呼ぶようにと「刺青」と称して彼女の口紅で自分の電話番号を書き、さらには「あんた自信持っていいよ。すげぇ良かった。」と捨て台詞を残してバイクで走り去った。一人その場に置き去りにされた七月は、女の誇りを奪われた屈辱に肩を震わせ、両手で顔を覆う。
七月が結婚指輪を付けた手で嵐の肩を握り締め、口を開け髪を振り乱して自分から腰を振るといった、激しい描写が話題となった。なお、これはモルモン教徒の戒律でキスシーンや肌の露出を拒んでいた斉藤の初の濡れ場であった[1]
  • 【第5話】 - 風馬はハッテン場[2]で中年の「ホモ狩り」に襲われる。その頃偶然にも同じ公園で康介(高嶋政宏)や翔子(長与千種)たちが食後の腹ごなしとしてバスケットボールをしており、キャッチしそびれたボールを追って雑木林へと足を踏み入れた康介が、暴行を受けている風馬を発見し救出する。自分の性癖を康介だけには絶対に知られたくないと思っていた風馬は、彼に対する今までの気持ちを打ち明け自殺しようとするが阻止される。風馬の長年の気持ちを知った康介は、究極の友情の証として風馬と関係を持った。
  • 【第6話】 - 明くる日、康介は唯子と二人で旅行に行く予定だったが急遽その予定をキャンセル。風馬と二人で山中湖にある知人が所有する別荘へ赴き、三日間限定で恋人同士として夢のような時間を過ごす。一方、風馬の写真を見ながらオナニーをしていた所を唯子(田中美奈子)に発見された嵐はバイセクシュアルである事を告白するが、彼女の理解を得ることは出来ず平手打ちをされる。さらに康介の風馬に対する異常なまでの友情を理解出来ず失望した唯子は、土肥の実家へ身を寄せる。唯子の突然の帰省を心配した嵐はゲイ仲間の潮(国分太一)と共に土肥へと赴き彼女と対面した後恋人岬へ行き、いつか風馬と一緒に鳴らすのだという願いを込めて、潮と二人で虚しく鐘を鳴らした。
  • 【第7話】 - 康介の部屋で行われた食事会で偶然嵐と七月が鉢合わせする。風馬が既婚者である事は知っていた嵐だが、その配偶者がかつて自分とゆきずりの関係を持った七月とは知らず、風馬との仲睦まじい姿を見せ付けられたことに逆上。七月を下品な言葉で挑発し、彼女に花瓶の水をかけられるとさらに暴言をぶつけ、その場は修羅場と化した。一方、風馬と康介の関係を知り半狂乱になった唯子は、七月、風馬、康介、嵐に当り散らす。康介は風馬と関係を持っても唯子を愛する気持ちは変わらないし結婚したい、と唯子にプロポーズし、強引に寝室へ連れて行きお互いの愛を確かめる。嵐は七月と再会したことにより、改めて風馬は自分のものではないことと風馬の康介に対するあまりにも真剣な気持ちを痛感させられ絶望する。
自暴自棄になった彼は、売り専バーのボーイとして入店し、自分を滅茶苦茶にしようとしていた。そこへ、かつて七月と康介が風馬の仕事の便宜を図ってもらうため訪れた教育機関の実力者である老人(小松方正)が来店して嵐を指名、一晩中全裸でデッサンのモデルをさせる。その後、嵐はモデルをする時に渡された白バラ一輪を携え、バイクで風馬宅へと到着。風馬に会いたい気持ちが昂るあまりバラの茎を強く握り締め、手に怪我を負って家の前で蹲っているところを七月に招き入れられる。寝室に入ってきた嵐と風馬はやがてベッドでセックスを始め、二人の隣で七月は一人取り残される。
  • 【第8話】 - 翌日、唯子が康介の部屋を訪れると、胸を押さえて苦しみ倒れている康介がいた。救急車で病院に搬送された康介は、検査の結果胸部に腫瘍が発見され、そのまま入院し手術を受ける事になった。病に対する不安から精神不安定となった康介はこっそりと病院を抜け出し、夜の街へと繰り出した。パチンコ屋に入った彼は、隣の女性客と意気投合。彼女はかつて克茂(別所哲也)と交際していた女性だった。二人はそのままホテルへと向かう。不安な気持ちを快楽で晴らそうとした康介だが、いざ行為に及ぼうとしたその時、相手がニューハーフである事を知り激昂。彼女(彼)を散々殴りつけてホテルをあとにするも、暴行に怒ったニューハーフの連絡で駆け付けたゲイチーマー達に廃工場で輪姦され、潮に介抱される。康介が辱めを受けた事を知った風馬は、彼の仇をとるため命懸けでチーマー達と決闘を敢行する。チーマー達を徐々に劣勢に追い込む風馬だったが、そこで敵側の助太刀に現れたのは皮肉にも嵐であった。
  • 【第9話】 - 嵐と風馬は殴り合うが、やがて戦意喪失して激しく互いを求め合う。
一方、康介が男性に犯されたことや風馬との常軌を逸した友情をどうしても受け入れることが出来ない唯子はついに姿を消し、康介は自分のセクシュアリティが揺らぎつつあることに不安を覚える。潮はそんな彼に好意を抱き、献身的に尽くし始める。
  • 【最終話】 - 七月の妊娠が発覚。それは一度だけ関係を持った嵐との間の子供だったが、彼女は堕胎を考えていた。そんな中、七月と風馬は精神病院に長期入院中の七月の母のもとへ見舞いに赴く。そこで母が常に肌身離さず握り締めている紙切れが自分の子供の頃の写真だったと知った七月は、かつて自分を道連れに心中を図ろうとした母を許し、同時に出産を決意した。しかし、それを伝える前に嵐は不慮の死を遂げる。
時は流れ、康介はOLと結婚することになった。結婚式場に集まったのは七月や風馬ら、土肥西高校の同窓生たちと恩師・幣原(松村達雄)のみ。チャペルの中のマリア像の前に立つ、康介と純白のウエディングドレスを身に纏った結婚相手。それはなんとニューハーフになった潮であった。康介を心から愛していた彼は、康介が自分の恋人は心も体も女でなければ嫌だとこぼしたことがきっかけで、その望みをかなえるため性転換手術を受けていた。ラストシーンは、七月たちの息子が乗った乳母車がひとりでに男児に近寄るという、同性愛をイメージさせるカットで終わる。

キャスト[編集]

役柄 役名
(読み)
俳優
主人公 安藤 七月
(あんどう なつき)
(旧姓:折原)
斉藤由貴
七月の夫 安藤 風馬
(あんどう ふうま)
西村和彦
七月の元恋人 中 康介
(あたり こうすけ)
高嶋政宏
七月の後輩 丹野 唯子
(たんの ゆいこ)
田中美奈子
七月の同窓生 宮脇 ちの
(みやわき ちの)
荻野目慶子
七月の同窓生 勝呂 克茂
(すぐろ かつしげ)
別所哲也
七月の恩師 幣原
(しではら)
松村達雄
風馬の恋人 丹野 嵐
(たんの あらし)
山口達也
嵐の親友 藤島 潮
(ふじしま うしお)
国分太一
嵐の友人 坂本昌行
七月の同窓生 (通称:しょうこ) 長与千種
七月の同窓生 (通称:ヒゲ) 高杢禎彦
七月の同窓生 タカマサ 田口浩正
教育機関の実力者 小松方正
風馬の父 塚本信夫
風馬の母 吉行和子
七月の母 高田敏江

ほか

スタッフ[編集]

主題歌・劇中歌[編集]

各話タイトル[編集]

放送日 各話タイトル
01 1993年10月20日
02 1993年10月27日
03 1993年11月3日
04 1993年11月10日 切なすぎる情事
05 1993年11月17日 男と男、そして純情
06 1993年11月24日 男と男、女と女
07 1993年12月1日 素裸の絆
08 1993年12月8日 君よ 優しく我を抱け
09 1993年12月15日 愛しているから凄く欲しい
10 1993年12月22日 終章・月光を浴びた恋人たち

平均視聴率17.0%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ)

脚注[編集]

  1. 男性とのベッドシーンは加勢大周とが初。「恋する女たち」での小林聡美とのペッティングシーンがキャリア初である。
  2. 駒沢公園がモデルと言われる。

番組の変遷[編集]

日本テレビ 水曜22時枠連続ドラマ
前番組同窓会
(1993.10.20 - 1993.12.22)
次番組
引っ越せますか
(1993.7.7 - 1993.9.22)
横浜心中
(1994.1.12 - 1994.3.23)
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