藤本羽月ちゃん虐待殺人事件

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殺害された藤本 羽月ちゃん
殺人犯・藤本 彩香
殺人犯・大河原 優樹

藤本羽月ちゃん虐待殺人事件とは、2017年1月、埼玉県狭山市で発生した、藤本彩香と大河原優樹による殺人事件である。

事件概要[編集]

顔にヤケドを負った娘を病院に連れて行かず放置したとして、埼玉県警2017年1月11日、同県狭山市のマンションに住む母親で無職・藤本彩香(22)と同居する内縁の夫で空調設備作業員・大河原優樹(24)を保護責任者遺棄で逮捕した。

藤本の前職は同県川越市キャバクラ嬢。知人女性は「恋愛体質で彼氏ができると夢中になってしまう」と話す。

「16~17歳のころ、実母と神奈川県から引っ越してきました。18歳のころ結婚し、長女を出産。羽月ちゃんを妊娠中に元夫と離婚し、少なくとも3人の男と付き合ってきた。大河原との交際に反対した実母のもとを離れ“ママとは縁を切ったけど家族4人でがんばろう”と宣言して新生活を始めたんです」(知人女性)

近隣住民によると、大河原は当初、連れ子の姉妹を可愛がった。家族で居酒屋によくご飯を食べに行き、10円ガムを買ってあげ、仲よく手をつないで散歩していた。

「閉店後、大河原が訪ねてきて“娘がケーキを食べたいっていうんです”と言うので、わざわざシャッターを開けてケーキを売ったこともあった」(近くの商店主)

一方、藤本は新生活を始めて間もない2016年5月下旬ごろ、大河原の子どもを妊娠した。近所の住民は「毎晩のように部屋からあえぎ声が漏れていた」と話す。お腹が出てこないタイプだから目立たなかったというが、この3月上旬にも出産予定だ。

しかし、両容疑者は逮捕時まで婚姻関係には至らず、正式な夫婦でも親子でもない日々を送った。なぜ、籍を入れなかったのか。

「2016年9月ごろ、別れの危機があった。結局、ヨリを戻したけど。12月にもケンカしたらしく、彩香はLINEのタイムラインに“別れちゃった”と投稿した。もう子どもを中絶できる時期ではないし、どうするのかなと心配していたら、クリスマスの朝に“サンタさん来たよー♪”と仲直りの報告があった」(前出の知人女性)

サンタとは大河原のこと。しかし、すでに虐待が始まっていた疑いがあるうえ、約2週間後に羽月ちゃんを死に追いやっている。別れ話が続いた時期、“夫婦関係”にも微妙なズレが生じていた。2016年11月ごろから、男女の営みの声がパタッとやんだという。

「藤本は逮捕直前、羽月ちゃんのヤケドを“お湯がかかった”と言い訳していたが、供述内容が変わるなどあいまいな部分が出ている」(前出の記者)

捜査の進展を待つしかないが、夫婦関係の亀裂や度重なる衝突の矛先が、甘えたい盛りの羽月ちゃんに向かった可能性がある。

「羽月ちゃんは目がクリッとしたかわいい子。お化粧に興味を示し、彩香は“一緒にやろうね”って爪をかわいく塗ってあげていた。子煩悩というよりも“子ども命”。事件はどうしても考えられない。二重人格だったのかなと思ってしまう」(前出の知人女性)

おしゃれなワンピースやミニスカートをはかせるなど自慢の娘だった。事件が発覚する前夜、近所の住民は容疑者宅から「ドンドンドン」と壁を叩くような物音がするのを聞いた。

それは歌が上手だったという羽月ちゃんのSOSだったのかもしれない。

3歳女児虐待死 顔面にお湯をかけるなど残酷な行為、LINEでやりとり。罪なすりつけ合う元内縁の夫婦[編集]

埼玉県狭山市のマンションで昨年1月、藤本羽月(はづき)ちゃん=当時3歳=が顔にやけどを負って死亡しているのが見つかった事件で、保護責任者遺棄致死や傷害などの罪に問われた無職、大河原優樹被告(26)の裁判員裁判の初公判が23017年5月11日さいたま地裁(高山光明裁判長)で開かれた。

大河原被告が内縁の妻だった藤本彩香被告(24)=保護責任者遺棄致死罪などで起訴=とともに、羽月ちゃんの手をネクタイで縛ることを「手」、口に布巾を詰めてテープでふさぐことを「口」、首を鎖につなぐことを「首」と称し、無料通話アプリ「LINE」上でやり取りしていた実態が明かされた。

この日行われた証人尋問で、藤本被告は「首」については「私と彼(大河原被告)がやりました」と答えたが、それ以外については「彼がやりました」と答え、実行犯が大河原被告だったと示唆した。

羽月ちゃんのやけどについても「『ギャー』という声が聞こえて、風呂場に向かったら羽月がやけどしていた」と答え、「やけどを負わせたのは藤本彩香だ」と話した大河原被告の罪状認否の内容と食い違いを見せた。当初、事情聴取では「鍋の湯を誤ってかけた」と話していた藤本被告。その理由について「彼のことが好きだったので守らなければならないと思った」と説明した。

虐待行為に及んだ動機については、平成27年9月ごろ、羽月ちゃんが大声で泣いたり、冷蔵庫を勝手に開けたりしたことを注意しても直らなかった経緯を説明。「言葉で怒っても聞いてくれなくて彼が羽月の手を縛ったのが始まり」とした。

藤本被告は、残酷な虐待行為が行われた経緯についても語った。

「手」については徐々にエスカレートし、ネクタイを用いて背中側で縛るようになった。検察側証拠では、手を縛られた羽月ちゃんが畳の上でうつぶせになっている写真も法廷に提出されている。

「口」については、羽月ちゃんが泣いたりだだをこねたりするのを「うるさい」と感じていたことから、羽月ちゃんが泣いたり騒いだりした際に行われるようになった。

「首」については、羽月ちゃんが騒いで眠れなかった夜に藤本被告が「犬みたいにつないじゃえばいいじゃん」と言ったことがきっかけで、大河原被告が鎖などを用意したという。

11日行われた証拠調べでは、大河原被告と藤本被告のLINEのやりとりで、やけどした羽月ちゃんの画像を送信する際に「はづの顔まぢゃばいw」と送り、大河原被告が「ん?W」と返信するなど「笑」を意味する「w」や「W」を多用していたことも明かされた。

3歳5カ月で亡くなった羽月ちゃんの司法解剖時の体重が9.7キロで、同時期の平均体重約14キロを大きく下回っていることも明かされた。羽月ちゃんが十分に食事を与えられず、ゴミ箱をあさって食べ物を探していたことなどを藤本被告が大河原被告にLINEで報告している様子も説明された。

冒頭陳述などによると、大河原被告は2016年1月2日夕、自宅浴室で羽月ちゃんの後頭部を手で押さえつけ、顔に高温のシャワーをかけ3週間のやけどを負わせた。その後、藤本被告と共謀して治療を受けさせず放置した上、同8日夜、浴室で全裸の羽月ちゃんに冷水をかけ同9日未明まで放置し、敗血症で死亡させたなどとしている。