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[[河合塾]]が「'''Fランク大学'''」(不合格者数が極めて少ない、または皆無なため、[[学力偏差値|偏差値]]を付けることが不可能な大学・学部)という分類をつくったことが始まりである。一部のインターネットの掲示板等でFランクは[[下流大学]](上からアルファベット順にランク付けした場合のEの下)を指す[[代名詞]]として誤用されるなど、言葉そのものが独り歩きを続けている。そして、決して河合塾による用語ではないが、インターネット上のスラングでFランク大学は「Fラン」や「F大」などといわれている。
 
[[河合塾]]が「'''Fランク大学'''」(不合格者数が極めて少ない、または皆無なため、[[学力偏差値|偏差値]]を付けることが不可能な大学・学部)という分類をつくったことが始まりである。一部のインターネットの掲示板等でFランクは[[下流大学]](上からアルファベット順にランク付けした場合のEの下)を指す[[代名詞]]として誤用されるなど、言葉そのものが独り歩きを続けている。そして、決して河合塾による用語ではないが、インターネット上のスラングでFランク大学は「Fラン」や「F大」などといわれている。
  
河合塾が一般に公開している偏差値表では、BFランク(Fランク)とされる偏差値35未満の大学名の記載は行っていない。ネット上で「Fランク」と名指しされている大学が、必ずしもBFランク(偏差値35未満)でないことも多い。
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河合塾が一般に公開している偏差値表では、BFランク(Fランク)とされる偏差値35未満の大学名の記載は行っていない。ネット上で「Fランク」と名指しされている大学が、必ずしもBFランク(偏差値35未満)でないことも多い。なお、偏差値が36以上だからといって「Fランク」じゃないと言える訳ではない。推薦入試を多く取り入れてるFランク大学は、全入大学なのに40弱の偏差値が出る事もある。
  
 
==概要==
 
==概要==
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===学内の様子===
 
===学内の様子===
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[[Image:Fラン5.jpg|300px|thumb|Fラン]]
 
特に荒れていることはなく、共通して学生に覇気がなく目に力がない。授業中は私語どころか[[携帯電話]]の通話で大声を上げる者もいるが、大半は静かにメールをしているか携帯ゲームをしている。
 
特に荒れていることはなく、共通して学生に覇気がなく目に力がない。授業中は私語どころか[[携帯電話]]の通話で大声を上げる者もいるが、大半は静かにメールをしているか携帯ゲームをしている。
  
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== 多額ローン、就職先はブラック…Fランク大学卒業生の厳しい現実…なぜ入学者減らない? ==
 
== 多額ローン、就職先はブラック…Fランク大学卒業生の厳しい現実…なぜ入学者減らない? ==
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[[Image:Fラン6.png|350px|thumb|Fラン]]
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[[Image:Fラン7.png|350px|thumb|Fラン]]
 
少子化が進む日本で、「大学全入時代」となって久しい。いわゆる「Fランク大学」といわれる大学の中には定員割れのところも多いため、願書を書いて面接を受けるなど型通りの試験を受ければ、晴れて大学生だ。
 
少子化が進む日本で、「大学全入時代」となって久しい。いわゆる「Fランク大学」といわれる大学の中には定員割れのところも多いため、願書を書いて面接を受けるなど型通りの試験を受ければ、晴れて大学生だ。
  
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== 算数レベルの問題で「問題の漢字がわかりません」 ==
 
== 算数レベルの問題で「問題の漢字がわかりません」 ==
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[[九九]]が言えない、[[アルファベット]]が書けないなど驚くべき低学力に、奇行の数々は、高校だけに止まらない。彼らの一部は卒業後、大学に進学。試験の点数が0点に近くとも、入学できてしまうと言われる「ボーダーフリー大学=Fランク大学」がド底辺学生を誕生させてしまっている。
 
[[九九]]が言えない、[[アルファベット]]が書けないなど驚くべき低学力に、奇行の数々は、高校だけに止まらない。彼らの一部は卒業後、大学に進学。試験の点数が0点に近くとも、入学できてしまうと言われる「ボーダーフリー大学=Fランク大学」がド底辺学生を誕生させてしまっている。
  
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== 増殖したFランク大学がもたらしたもの ==
 
== 増殖したFランク大学がもたらしたもの ==
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大卒がエリートだった昔に比べ、大学数は半世紀で3倍に増え、進学率も50%を超える。しかし、伝統や実績のない大学の学生たちは職にあぶれたり、劣悪な労働環境の企業に就職したりするなど、“ノンエリート”としての職業人生を送らざるをえないケースもある。大学では今、就職支援はもちろん、学生の基礎学力向上や就職後のケアが重要な課題になっている。  
 
大卒がエリートだった昔に比べ、大学数は半世紀で3倍に増え、進学率も50%を超える。しかし、伝統や実績のない大学の学生たちは職にあぶれたり、劣悪な労働環境の企業に就職したりするなど、“ノンエリート”としての職業人生を送らざるをえないケースもある。大学では今、就職支援はもちろん、学生の基礎学力向上や就職後のケアが重要な課題になっている。  
  
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== 一浪して城西大学とかいうガチF欄大学入った結果 ==
 
== 一浪して城西大学とかいうガチF欄大学入った結果 ==
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<pre>
 
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就活で完全に詰んだわ  
 
就活で完全に詰んだわ  
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逮捕容疑は7月5日午前0時25分ごろ、自宅近くのコンビニで女性店員(42)にナイフを突き付け「金をよこせ」と脅し、約9万円を奪った疑い。  
 
逮捕容疑は7月5日午前0時25分ごろ、自宅近くのコンビニで女性店員(42)にナイフを突き付け「金をよこせ」と脅し、約9万円を奪った疑い。  
  
同署によると、事件直前、パトロール中の署員がコンビニの駐車場でナンバーを隠したミニバイクを発見。外で張り込みを始めてすぐに、山本が店から出てきた。署員が職務質問すると「今、強盗をしました」と容疑を認めた。山本は「友人から借りた金を返すためにやった」と供述している。  
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同署によると、事件直前、パトロール中の署員がコンビニの駐車場でナンバーを隠したミニバイクを発見。外で張り込みを始めてすぐに、山本が店から出てきた。署員が職務質問すると「今、強盗をしました」と容疑を認めた。山本は「友人から借りた金を返すためにやった」と供述している。
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== 講義は中学レベル、入試は「同意」で合格。文科省がダメ出しした仰天大学 ==
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「[[数学]]の授業は[[四捨五入]]から」「受験生と大学の『同意』で合格」「新入生が一人もいない」――。
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新設の大学や学部でこんな事例が相次ぎ、[[文部科学省]]が改善指導に乗り出した。若者の減少とキャンパスの新増設で「大学全入」とも言われる時代。とりわけ知名度の低い地方大学で、教育の質の低下が懸念されている。文科省は2015年2月19日、講義内容や運営方法などに不備があるとして、改善を求める大学253校を公表した。新設された大学や学部を昨年度から調べており、対象となった502校の約半数に問題が。多くは学生の定員割れや、教職員の高齢化などだったが、大学としての適格性が問われるのも少なくなかった。
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[[千葉科学大]]([[千葉県]][[銚子市]])は、一部の講義でレベルの低さが問題視された。たとえば「英語1」の講義。同大の[[シラバス]](講義計画)によると、冒頭から「be動詞」「過去形」「進行形」と、中学校レベルの内容が並ぶ。「基礎数学」の講義でも、割合(百分率)や小数、四捨五入とは何か、から教え始める。[[つくば国際大]]([[茨城県]][[土浦市]])でも、「化学」の講義が元素や周期表の説明から始まったり、「生物学」では光合成やメンデルの遺伝法則を一から学ばせたり。こうした実態について文科省の調査は「大学教育水準とは見受けられない」と指摘しており、改善を求めている。
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一方、入試を巡って、受け入れ数や選考基準が不明確だったりするケースも調査で明らかになった。[[太成学院大]]([[大阪府]][[堺市]])では、書類と面接で合否を決める「アグリーメント入試」を実施しており、選考基準について「学生と大学が同意に達したら入学を許可する」と説明してきた。しかし、文科省の調査は「同意以外の判断基準が明示されておらず、どのように合否を決定しているか不明」として、見直しを求めている。
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[[北翔大]]([[北海道]][[江別市]])では、大学院の募集要項に「可能な限り受け入れる」との表現があり、適切な選抜が行われていない印象を与えると指摘された。同大総務部によると、試験には論文と面接があり、「適正に競争原理に基づいて選抜している」とのこと。ただ、受験者には社会人が多く、合格しても入学を辞退する人が多いため、できるだけ志願者を集めたかった、と説明している。
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ほかにも、「併設校からの内部推薦など募集要項に記載されていない入試区分が存在」([[大阪府]][[守口市]]の[[大阪国際大]])、「留年生が多数生じており、また、在籍学生の学年ごとの評定平均が下の学年ほど低くなっている」([[兵庫県]][[宝塚市]]の[[宝塚医療大]])、「開設以来、学生が1人も入学していない」([[千葉県]][[我孫子市]]の[[川村学園女子大]]・大学院人文科学研究科教育学専攻)などの例が指摘されている。
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== 大学授業中に「お下劣」悪ふざけ。投稿写真に「酷過ぎる」の声(2016年10月) ==
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私立の[[広島修道大学]]([[広島市]])の男子学生らが授業中に悪ふざけしている様子の画像などを[[ツイッター]]に次々に投稿し、「酷過ぎるのでは」と疑問や批判の声が出ている。
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[[パソコン]]が並ぶ教室で、靴を脱いで一方の机に頭を乗せ、もう一方の机に足を乗せて仰向けになっている。腰は浮いているので、お腹に力を入れて体を支えているようだ。
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これは、男子学生が[[2016年]][[7月4日]]に[[ツイッター]]に投稿した画像だ。仰向けになっているのがこの学生かは不明だが、経営論のレポートを書いているところらしい。周囲には、パソコンに向かう十数人ほどの学生の姿があった。ツイートでは、「ねむ」と書き込んでおり、レポート執筆に飽きて悪ふざけをしていたらしい。
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この画像は、[[2ちゃんねる]]でもこの日のうちにスレッドに転載され、話題になった。
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また、別の男子学生は[[6月15日]]、「授業中、魚釣り始まった」とツイートし、その動画をアップしていたことが分かった。カバンの上に頭を乗せて仰向けになったところに、釣り糸に見立てたイヤホンを何度も垂らし、口を開けて食らいつくところを撮ったものだ。悪ふざけする2人のどちらかがツイート主かなど詳細ははっきりしていない。
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その後も、広島修道大の男子学生とみられる授業中の悪ふざけツイートが続き、[[9月27日]]には、現代経済入門の授業で[[コンドーム]]をかぶせたお茶のペットボトルを口にくわえようとする姿の画像が投稿された。さらに、授業中に携帯電話で話したり、教員を揶揄したりする過去の画像や動画も見つかった。
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これらの[[ツイッター]]では、アカウントに名前を出すなどしており、[[広島修道大]]生と分かるような内容だった。中には、大学名や学部名も明かしていたケースもあった。ネット上で話題になったためか、ツイートは10月4日夕現在でほとんどが削除されている。
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[[広島修道大学]]の総合企画課では4日、取材に対し、机に頭や足を乗せていた画像の投稿については事実関係を認めた。
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「この男子学生については、学部長と学生センター長が本人を呼び出し、事実を確認したうえで、不適切な行為だとして厳重注意しました。周りの学生の迷惑にもなりますし、こうしたことをやってはいけないということです。本人も反省しており、謝罪しています」
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ほかの学生らのツイートについては、「事実関係を確認しています」と話す。過去に悪ふざけの書き込み例があったかについては、「あまり聞いたことはありません」という。
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授業での出欠確認を厳しくしても小学校のような学級崩壊が起きているのではないかとの声も出ているが、「一部を捉えてそのような見方もありますが、まじめにやっている学生は大勢います。一部の行為には、その都度注意しています」と反論する。
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ただ、「モラルの低下はあると思っています」と言っており、[[SNS]]の使い方も含めて学生指導を今後徹底させたいと言っている。
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== 著作「Fランク化する大学」== 
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著者は、大学から大学院、博士課程を経て、そのまま大学教員になるというコースを辿った人ではなく、[[商社]]マンとして15年以上働き、その後、独立を意識して[[博士号]]を取得するために[[大学院]]へ通い、大学の非常勤講師として5年間を過ごしておられます(現在は起業のため、大学教員は辞めてしまったそうです)。
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そんな著者からみた「Fランク大学」の実態が、この本には書かれています。いや、酷い酷いとは聞いていたけれど、こんなことになっているとは。
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残念ながら今まで紹介してきたように、[[日本]]の現在の[[首相]]の名前を知らなかったり、[[ヨーロッパ]]を1つの国の名前だと思っていたりする大学生が、存在することは事実だ。このような類例には、枚挙にいとまがない。学生を茶化したいわけではないが、英語ではbe動詞と一般動詞の違いがいまだに理解できていない者は、かなりいる。「三単現のS」といってもピンとこない者も相当いる。関係代名詞が出てくると、途端に英文が読めなくなってしまう者は、私が教えた大学では多数派だった。
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[[日本語]]の文章を書かせれば、書き言葉と話し言葉の区別がまったくついていない者が、ほとんどである。おそらく[[メール]]や[[スマホ]]の影響もあると思う。期末試験の論述では「ゆえに」「つまり」「したがって」という接続詞をまったく使わずに、すべての文章を「なので」「なので」「なので」とつないでいく。まるで小学生の作文を読んでいるようだ。
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一般常識では、[[バブル経済]]の崩壊という言葉が通じない。「[[1990年代]]初めにバブルが崩壊して日本の経済は傾きだした」と説明すると「[[日本史]]はよく分からない」という。また、[[ベンチャー企業]]の話をすると、「ベンチャー」という名称の企業があると思っている者もいる。このような笑い話にもならない話は、たくさんある。一部の大学生の学力は、世間一般の人々が思っている以上に危機的な状況にあるかもしれない。
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これを読むと、大学で、中学校レベルの「授業」をやらなければならないのも致し方ないようです。もっとも、著者は、そんな「Fランク大学」の問題点ばかりを挙げ、学生たちのレベルの低さを嘲笑しているわけではないのです。
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「どうせFランク大学なんだから」と、手抜き講義をしたり、学生をまともに指導しない教員たちに対しても、容赦はしていません。お金のために、とにかく学生を集めることばかり考えている大学の経営陣にも言及しています。
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すさまじい教員になると、[[図書館]]にある[[DVD]]を学生に見せて、その感想を書かせて、それで講義が終わる。ときに教員による解説らしきものが入るが、基本的に映像を見てそれで終わりという内容である。最初、この話を学生から聞いたとき、私は冗談だと思った。ちょうどこの講義の時間帯は、私は自分の講義の合間の休憩時間だったので、教室までその模様を見に行った。あからさまに教室の中に入るわけにはいけないので、廊下から中の様子をうかがうと、有名なビジネス系ドキュメント番組のテーマソングが聞こえてきた。この番組自体をとやかくいうつもりはない。良い番組だったと思うが、ここは大学である。一般視聴者向けのテレビ番組を見せて、少し話をして、大学の講義と呼ぶなど、言語道断だといいたい。これが大学における経営学講義の、実態の1つである。
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そんな講義だったら、僕にだってできるのではなかろうか……
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でも、こういう手抜き講義に、「単位がとりやすいから」と多くの履修者がいることも少なくないのです。そして、大学教員、とくに非常勤講師は「生活のため」に多くの講義を抱え、まともに準備の時間をとれなくなっている、という現実もあります。
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前章で非常勤講師の薄給には触れた。ベテランの教員といえども、1つの講義で支給される月給は3万円程度である。週に10コマ(1コマの講義は90分)の講義をやって、ようやく30万円。年齢が40代、50代ともなれば配偶者や子供もいるだろう。生活費は相当な額となる。
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私の知っている範囲では、週に18コマもの講義を担当している非常勤講師がいた。給料は月に50万円強。前述の通り、非常勤講師にはボーナスがないので、週に18コマもの講義をこなしている教員の年収は、おそらく650万円程度であろう。これは高く聞こえるかもしれないが、正社員である専任教員のうちの准教授の年収よりも低い。
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しかも、ひとつの大学ではなくて、さまざまな大学で、たくさんのコマの講義をしていることが多いので、移動時間も含めると、平日はほとんど講義をして寝るだけ。
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準備は土日にやるとしても、講義のコマ数が多いほど、本来準備に使うべき時間は長くなるはずです。これでまともな講義なんてできるわけがない、少なくとも、「Fランク大学」に合わせて、わかりやすく内容を噛み砕くなんてことは難しい。結局、学生たちは「講義はわからないし、まともに扱ってもらえない」ので、やる気をなくしていってしまうのです。
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まさに悪循環。
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著者は、「Fランク大学」にも優秀な学生はいるが、彼らは環境に不満を持ち、大学からドロップアウトしてしまったり、他の大学を再受験したりすることが多いと指摘しているのです。  
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ただし、著者は講義でもさまざまな工夫をして、学生のやる気を引き出そうとしています。名前だけを書けばいい「出席カード」ではなくて、講義に対するメモを提出させる。そこまでは、けっこうよくありそうなのですが、著者はそこで、学生たちのメモに書かれている感想や提言に対して、次の講義でフィードバックをきちんと行なっているのです。
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それだけでも、かなり反応が違ってきたことが紹介されていて、「ああ、こういう方法があるのか」と僕は感心してしまいました。教える側も「Fランク大学だから」と小馬鹿にするのではなくて、歩み寄るというか、伝わるように工夫すれば、けっこう、「デキる学生」もいるのです。
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そして、「ゼミ選びの大切さ」についても、繰り返し述べておられます。どんな大学でも、ゼミ選びで「大学生活を充実させる」ことは可能なのだ、と。これを読むかぎりでは、かなり厳しく指導されているようなのですが、そのハードルを乗り越えれば、実力がつくように考え抜かれているのです。月給18万円で、ここまで責任を持ってやっている非常勤講師がいるというのは、感動的ですらありました。
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Fランク大学の話を聞くたびに、日本人は大学に行きすぎなんじゃないか、と僕は思っていたんですよ。ところが、2012年の日本の大学進学率52%というのは、OECD(経済協力開発機構)の平均値58%よりも低いのです。
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[[アイスランド]]や[[ポーランド]]、[[ニュージーランド]]の大学進学率は80%前後で、[[韓国]]69%、[[イギリス]]67%、[[フィンランド]]は66%なのだとか。進学率が高ければいい、というわけでもないのでしょうが、少なくとも「日本人は、世界各国と比べて大学に行きすぎ」なわけじゃないんですね。そうなると、海外にも「Fランク大学」的なところはあるはずなのですが、そこでは、どんな教育が行なわれているのだろうか。
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イメージや宣伝文句に振り回されずに大学やゼミを選ぶコツなど、これから大学を受験する人、あるいは、子どもが大学受験をする親、そして、いま、大学で教えている(あるいは、教えようとしている)人にも、読んでみていただきたい新書です。
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== 奨学金が支える「Fランク大学」の葛藤と不安。1300万円のハンデを負って通う価値はあるか? ==
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[[安倍晋三]][[首相]]は[[2016年]][[3月29日]]、ついに給付型奨学金の導入を発表した。これまで、日本においては民間や大学によるものを除けば、純粋な給付型の奨学金は存在せず、長らく批判を受けてきた。[[文部科学省]]も検討チームを立ち上げて本腰を入れており、給付型の実現に向けて本格的に前進していくだろう。
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誰しもが経済的負担を感じることなく、自分の望むままに教育を受けられることは理想だ。しかし、もし高等教育を公費で賄うことを目指すなら、学費を売り上げとして計上している大学が、学生にどのような教育サービスをおこなっているのかを、改めて検討する必要があるだろう。
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しかし、「大学」と一口にいっても様々な形がある。教育現場の実態については、必ずしもよい話ばかりが聞こえてくるわけではない。今回、取材に協力してもらったのは、[[埼玉県]][[上尾市]]にある[[聖学院大学]]。経済学部の柴田武男教授は、次のように話す。
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「日本の大学経営が、奨学金という名の借金で支えられていることは、まぎれもない真実。[[パチンコ]]ホールに[[サラ金]]の[[ATM]]が設置されて批判を浴びましたが、今の大学はこの状況と重なる部分がある。大学に進学したかったら奨学金を借りてこい、というのですから。何とも気が重いことです」
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柴田教授は、埼玉奨学金問題ネットワークの代表を務めており、これまでも奨学金問題に積極的に取り組んできた。大学とパチンコホール、奨学金とATMがパラレルで語られているというのは、一体どういうことなのだろうか。
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不合格者が少なすぎるため、合格率50%となるボーダーが、どの偏差値帯においても存在しないことを、「BF(ボーダーフリー)」という。これに該当する大学は、いわゆる「Fランク」大学と呼ばれており、聖学院大学もこのランクに属する。聖学院大学では、入試方法もユニークだ。[[AO入試]]の中には、講義を受けたあとに学生がノートを清書し、それを元に面接をする方式など、多様な形がある。
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学費は、4年間で450万円。これに生活費が加わることで、学生は卒業までに約800万円程度を負担することになる。一般的な文系の私立大学なら、この程度の費用がかかることは普通だ。聖学院大学では、「面倒見のいい大学」であることを、大学の強みとしてプッシュしている。
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「"面倒見がいい"ことをウリにすると、面倒を見てあげないといけない学生ばっかり来てしまうんじゃないかという懸念もあり、実際その通りになっている面もある。正直なところ、本当は大学に来てる場合じゃなくて、働いた方がいいかもしれない、という子がいることは否定できない」(柴田教授)。
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講義の出席率は、7割弱だという。[[文部科学省]]からの目も厳しく、最近は出席を取ることは当たり前で、講義に誰も来ないといった状況は起きていないようだ。しかし、学業以外のことに関心が向いている学生も少なくない。どのようなことに関心が向いているかというと、それは飲食など、サービス産業の[[アルバイト]]。もはや大学教育のライバルといっても過言ではない存在だ。
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「仕事があって、人間関係があって、面白いわけですよ。しかも、深夜だと賃金が25%割増になる。夜間のバイトの方がペイもいいし、使う方も『人手が足りないから、ぜひ来てくれ』となる。そんな学生は、4~5時までバイトを一生懸命やって、授業に出ていても寝ていることも多い。朝9時から元気に授業を受けるのは、厳しいのでしょう」(同)。
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目先のバイトを優先して講義に出ず、結局留年してしまうケースもあるという。奨学金を借りて大学に来ても、その時間をアルバイトに振り向け、年間の学費80万円を無駄にしていては本末転倒だが……。
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「もちろん、アルバイトをしないと生活が難しい場合もあるし、それをこなした上で一生懸命勉強して、成果を出している人もいますよ。ただ、バイトを全力でやって月に20万稼げるとなると、就職活動から逃げてしまう人も……。『苦労して就職活動して、大学を卒業しなくても同じじゃないか。バイトでいいじゃないか』って、浅薄な判断になっている」(同)。
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22歳の時点では、どのような形で働いても、それなりの金額を稼ぐことはできる。しかし、短くない人生。定年といわれる年齢まで、継続して稼ぐことは簡単ではない。聖学院大学における、正規社員としての就職率は7割程度で、2割強はいわゆる非正規雇用としてのフリーターだ。このランクの大学だと、どこも似たような数字になる傾向が強いという。学生が在学中から、自分の将来や先々の見通しをイメージすることもまた、簡単ではないようだ。
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こうした現実をみる中で、柴田教授は、学生が奨学金で借金をすることに、唯一希望を感じる点があったと語る。それは、人生に計画性を持たせるきっかけになる、ということだ。
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「借金というのは辛くて、もちろんないほうがよいに決まっている。しかし、学生にただ漠然と『進路を考えなさい』と言っても無理。借金問題で考えるきっかけが出てきた時に、ぐっと捕まえて意識させないと考えてくれない」。
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そこで聖学院大学では、高校生向けに「進学にまつわるお金の話」を作成し、高校や学内で無料配布している。このパンフレット、ただ単に奨学金の制度を説明し、大学入学を促すものとは違う。同冊子では「そもそも、なぜ大学に進学するのか」から問い直して、進学の是非について家族で話し合うことを提言している。
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具体的な内容はどうなっているのか。大学に進学すれば、4年間で約500万円の学費がかかること。高校を卒業して働けば、年間約200万円、4年間で800万円稼げること。大学卒業の22歳の時点で、実に1300万円の差が生じることになること。こうした現実を、具体的な数字を出して伝えている。
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また、多くの企業が、「求める人材 大卒以上」としており、大卒資格がないと求人の応募もできないということを指摘しつつも、「大卒学歴の有利さを発揮できるのはどんな大学生活を送ったのかという本人の努力も大切なことです。大卒であれば、誰でも安定して高賃金の職につけるわけではありません」と明言している。
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奨学金の貸与事業を行う、日本学生支援機構の遠藤勝裕理事長も、「最近の学生やその親御さんは、大学を出さえすれば、社会人としても幸せになれる、という形に発想が逆転しているのではないか」と指摘していたが、この文面を見る限り、同じような懸念を大学としても持っているということだろう。
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「もちろん、大学教育を金銭的な面だけでとらえるのは間違い。しかし、お金の問題として考えることは、分かりやすく具体的であることがメリット」と柴田教授は言う。
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学資金や進学にまつわる費用について考えることは、単に家計の問題だけでなく、受験生が自分の志望理由をはっきりさせる過程にもつながる。結果として、教育選択のミスマッチを防ぐことにもなるだろう。聖学院大学は、成功例を作り、他の大学でも取り入れることのできる、ロールモデルになることを目指している。
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「学生と一緒に奨学金の返済計画を立てたり、われわれも指導できればと思っている。入学した学生に対して、きちんと見通しを与えなければ、教育機関として責任を果たしたとはいえない。他の大学ではこうした指導について手をつけられないところがほとんどではないでしょうか」(同)。
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また、この冊子は、進学を検討している家庭及び学生と、進路指導の高校教員を対象にしているのはもちろんだが、それだけではない。大学から給与を受け取っている、大学教員に対するメッセージでもあるという。
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「4年間で450万円、初年次納付金で130万円。進学するご家庭は、大変な思いで学費を納めています。それを理解すれば、いいかげんな講義はできません。教員にも、というより教員にこそ読んでほしいものなのです。『あなたは、4年間450万円に見合った講義をしているのですか?われわれは、それだけの講義を提供しているのですか?』という問いかけです」(同)。
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親の経済的格差によって教育の機会に差が出ることは不条理だ。教育費は公費で負担して、無償とするべきという考え方があることも十分理解できる。可能なら、やはり誰もが負担なく教育を受けられることが理想だろう。
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ただ、現段階では、「大学進学」という選択肢にこれだけの金銭的負担がかかることが現実。大学をビジネスという観点からみてみると、大学教員という高賃金が必要とされる人材を使った人件費比率の高いモデルであり、これを簡単に減らすことはできない。どのようなレベルの大学でも、学費の下限に大きな差はつかないといえる。
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目先の経営を考えれば、地方の小規模大学は、とにかく学生を一人でも多く集める必要があるだろう。ましてや、偏差値として「BF(ボーダーフリー)」に位置していれば、なおさらだ。それでも、450万円という金額、4年間という時間を投資して見合った成果を得られるのかを、学生にも、教師にも、考えて欲しいという。進学について一歩立ち止まって考える機会をうながす情報発信をあえてしていることは、貴重な事例ともいえる。奨学金を受け取る「Fランク」大学の葛藤が、滲み出ていた。
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'''教育に熱心な教員ばかりではない現実'''
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――奨学金問題の記事に対する読者からの反応を見ても、大学に対する目が厳しさを増している印象があります。
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現状では、大学の教育が社会の期待に応えられていないと言われても、直ちに否定することはできない。奨学金の問題など、学生の教育のことについて熱心に考えているのは、自分の周りでも片手で数えられるくらいかな、と思いますし。[[日本学生支援機構]]の遠藤理事長が言う、「奨学金の貸与にふさわしい教育サービスを提供すること」の必要性をもっとも実感しているのが、われわれFランクの大学です。「少人数で、面倒見がいい」ことを大学としても掲げているけど、こんなことは経営の大前提なんですよね。僕たちの世代は、3分の1しか大学に行かなかったんですよ。ある程度頭がよくて、勉強が好きで、という人だけが、勝手に勉強して大学にいっていた。でも今はそうじゃない。手取り足取り、どうして、今、これを勉強しなくちゃいけないのか。それをしっかり教えられる大学じゃないと生き残れない。そういう頭の切り替えが大切です。
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――学生に対して、具体的にどのような教育が重要と考えている?
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若者は、学ぶ意義に気づくと、伸びます。それを引き出すために、どのようにして刺激を与えるかが重要。ただ、それぞれの学生のスイッチが、どこにあるのかを見極めることは難しい。どこを突っつくべきなのかは一見して分からないから、とにかく突っつくシステムを、我々は用意したい。
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――職業に直結するというわけではなく、方法として少し抽象的な印象を受けますが。
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文科省からも全く同じことを言われていますよ。教育プロジェクトに予算つけて欲しいなら、数字で可視化できる形にしてくれと。つまり、効果を計れる物差しをきちんと用意してから、提案して欲しいということですね。税金を投入する側からすれば、カネを出す価値を説明してみろって、大学に言いたくなる気持ちも、十分理解できる。ただ、教育に対して目に見える効果と言われても、なかなか難しい。
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――教育が職業に直結していないというのは、どこの大学も似たような状況でしょうか。
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いや、その点については、開き直っている大学もありますよ。「大学には就職のために来てるんだ」と、完全に割り切っていて、それが学生に対するアピールになっている。例えば、千葉商科大学とかそうですよね。正直言って、これは説得力あるんですよ。その証拠に、うちよりはるかに学生を集めている。これも教育に対する1つの考え方だと思います。でも、資格さえあれば、本当に世の中を渡っていけるかという疑問もありますけどね。
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――その疑問とは?
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企業の人事の方とよく話すので、会社が就職活動をする学生に対して何を求めているかを聞く機会があります。それは何かというと、社会人基礎力。つまりはコミュニケーション能力ですよ。では、その具体的中身は何かというと、人の話を聞いて理解する力です。これは当たり前のスキルのように思えて、結構ハードルが高い。何を会社が要求していて、自分がどうしたらいいのか。自発的に自分で何をしたらいいのかを考えて、率先して行動するということでしょう。それを資格対策で教えられるんでしょうか。
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――日本で仕事をすると、入社して配属が決まらないとどういう仕事をするかも分からないこともある。まずは人間性が重視される傾向はありますね。
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そうです。日本の雇用が特殊なのはご存知かもしれませんが、職務を限定することなく雇用契約を結びますから、配置転換と転勤が自由にできます。日本の企業でうまくいく人材とは、会社の求めた様々な職種に、自由円滑に対応できる人ということになるでしょう。これが日本の組織の中では、一番大切なわけですよ。
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――そのスキルを身につける方法は?
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専門的な勉強のツールを通して、社会の仕組みを考える力を養うことが重要だと思います。対象は何でもいい。政治経済でも、人間福祉でも、シェークスピアでも。僕だったら専門は金融市場論だけど、今だったら例えばマイナス金利の意味を考えてみるとか。人の言ったことを聞いて理解するということが本質で、個別の学問はあくまで通り道に過ぎない。
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――学問を通してコミュニケーション能力を高める、という方法は迂遠な印象もあります。学生に効果は出ているのでしょうか?
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正直なところ、そう簡単ではないでしょうね……。私だって大学や学生の現状がどうなっているのかは、嫌というほど分かっている。でも、理念は現実とずれているからこそ、理念なわけです。本当は「大学で学ぶことに価値がある、考えること自体に価値がある」と言いたい。でもそれが通じるかは現実としては厳しいかもしれません。企業だって採用の時は大学の成績を見ているわけだし、「しっかり大学で勉強をして、いい会社に正社員で入って、給料をきちんともらいなさい」って……。どうしてもそういう言い方で、4年間の学業の意味づけって説明せざるを得ない。
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――そこでしか結びつかないとすると、やはり「大学教育の貧困」を批判されてしまいそうですが。
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それは否定できません。ただ、教育はもちろん大切なのですが、学校教育がすべての問題を解決できる万能のツールではない、という面もあると思います。お金は大切ですが、お金だけで人は幸せにならないのと同じ。家庭も然り、友人も然り、いろいろとよってたかって人生ではないですか。人生とは複雑でいい加減なものです。そのいい加減さをどう認めるのか。それが現代社会の課題だと思うんですよね。
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――そうした、社会の余白、膨らみが大切だと。
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そう。教育、さらに学校制度は何のためにあるのかと問われれば、それは、急速に変化する世の中から切り離して、子ども達を立ち止まらせるためだと思います。偏差値社会は、序列社会です。人を押しのけて、這い上がろうという意識に満ちています。それがいきすぎて、「自分は本当に勝ち残れるのか」という気持ちが蔓延する、不安社会となっている。
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色々と言われていることは分かっているけれど、私はBF(ボーダーフリー)の大学こそ、日本の希望だと思っているんですよ。決して絶望して居直っているのではありません。私たちだからこそ、教えられることがあると思うのです。それは、「人の物差しで生きるな」ということ。いわゆる高偏差値の大学の学生では、社会の物差しから自由になれないし、なろうともしません。私たちは、Fランクですから、社会の尺度からは比較的自由。それは、この生きにくい社会での優位性だと、我々は考えてます。
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人の尺度で生きるのはやめて、自分の価値観を信じる。大学の教員として、それを支える側に立ちたい。私たちの大学の学生は、のんびりしすぎて心配な面もありますが、優しさに満ちています。その優しさこそ、今の日本社会にとって何よりも大切だと、私は信じているのです。
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== Fランク大学生は「給付型奨学金」をもらえない? ==
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[[給付型奨学金]]というものが話題になっている。
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今の大学生は多くが「貸与型奨学金」という名の学生ローンを抱えている。大学卒業時点で500万円もの借金を抱えている学生がザラにいる。社会人スタートが借金500万円。そんな状態は、教育の機会均等を憲法で保障する日本では、異常なことである。これを是正しようというのが返さなくてもいい「給付型奨学金」である。この給付型奨学金については、こんな意見も浮かび上がる。
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「Fランク大学に入る学生に返さなくても良い奨学金をやっても無駄だ」
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Fランクを「不合格者が少なすぎる」「偏差値が低い」などと、生やさしい表現は止めよう。受ければ誰でも入れる大学だ。日本には781校(国立:86 公立:92 私立:603)の大学があるが、そのうちFランクは、河合塾のボーダーラインによるとざっと言って、日本の大学の60%である。ところで、文部科学省の給付型奨学金制度検討チームの制度設計について、その概要を見るとFランク大学生でも給付型奨学金がもらえるというのは誤解であることが分かる。
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:(対象学校種)大学、短期大学、高等専門学校、専門学校
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:(家計基準)住民税非課税世帯
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:(学力・資質基準)全体を高校等からの学校推薦とし、成績基準の目安等をガイドラインで示しつつ、各学校が定める基準に基づき推薦
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:(以下のいずれかの要件を満たす者から推薦)
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:①十分に満足できる高い学習成績を収めている者
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:②教科以外の学校活動等で大変優れた成果を収め、教科の学習で概ね満足できる学習成績を収めている者
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:※進学の意欲・目的等に関するレポート等を評価
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:※高校生活全体の中で課題克服の経験などにも着目
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これでは、Fランク学力の大学生は給付型奨学金はもらえないと言うことだ。これでは上位大学の学生とFランク学生の将来に渡る格差は縮まらないのではないかとの疑問も浮かんでくる。
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さてここで考える方向を変えて、若者たちがFランクでも何でも、とにかく大学に進もうとするのはなぜだか考えてみよう。多くの企業が、「求人は大卒以上」としていて、大卒資格がないと応募もできないからか、大学を出さえすれば、社会人としても幸せになれる、と勘違いしているからか?そうではない。
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この理由は、ただのつまらない同調圧力からだと思われる。見栄と言っても良い。みんなと同じでないと嫌だという気持ちだ。ならば、Fランク大学生には給付型奨学金は渡らないという制度で何らの問題はないだろう。問題があるのはFランク大学の方である。利子付きの奨学金であろうが、何だろうが、それらを、学生を通して収入として受け取っているのが大学側だからである。悪い言い方をすれば学生はカネづるなのだ。
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「カネさえ貰えれば、入学もできるし、卒業もできる。ウチの大学はそれで良いのだ」
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ということに他ならない。文科省から補助金(税金)も出ている。こういう大学が多すぎるのではないか。もちろん「そうではない」と反論する大学関係者は多いだろう。「それをしなければ、大学がつぶれてしまいます」という大学もあるだろう。実際つぶれる大学もある。
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[[法科大学院]]だってそうだった。ただ儲けようと設立した大学院は次々と立ち行かなくなって撤退した。
  
 
==Fランク大学と思われているがそうでない大学==
 
==Fランク大学と思われているがそうでない大学==
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* [[金沢学院大学]]
 
* [[金沢学院大学]]
 
* [[愛知学泉大学]]
 
* [[愛知学泉大学]]
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* [[目白大学]]
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* [[拓殖大学]]
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* [[江戸川大学]]
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* [[明星大学]]
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* [[城西大学]]
 
* [[東海学園大学]]
 
* [[東海学園大学]]
 
* [[城西国際大学]]
 
* [[城西国際大学]]
 
* [[豊橋創造大学]]
 
* [[豊橋創造大学]]
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* [[大東文化大学]]
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* [[東海大学]]
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* [[亜細亜大学]]
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* [[帝京大学]]
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* [[国士舘大学]]
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* [[関東学院大学]]
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* [[帝京平成大学]]
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* [[湘南工科大学]]
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* [[日本工業大学]]
 
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* [[名古屋経済大学]]
 
* [[名古屋経済大学]]
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* [[姫路獨協大学]]
 
* [[姫路獨協大学]]
 
* [[吉備国際大学]]
 
* [[吉備国際大学]]
* [[広島国際大学]]
 
 
* [[梅光女学院大学]]
 
* [[梅光女学院大学]]
 
* [[岡女学院大学]]
 
* [[岡女学院大学]]
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* [[徳山大学]]
 
* [[徳山大学]]
 
* [[宮崎産業経営大学]]
 
* [[宮崎産業経営大学]]
* [[帝京平成]]
 
 
* [[駒沢女子北海道東海大学]]
 
* [[駒沢女子北海道東海大学]]
 
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* [[桜花学園大学]]
 
* [[桜花学園大学]]
 
* [[くらしき作陽大学]]
 
* [[くらしき作陽大学]]
* [[比治山大学]]
 
 
* [[いわき明星大学]]
 
* [[いわき明星大学]]
 
* [[奥羽大学]]
 
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* [[大阪学院大学]]
 
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* [[札幌大学]]
 
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* [[別府大学]]
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* [[長崎ウエスレヤン大学]]
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* [[西九州大学]]
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* [[近畿大学産業理工学部]]
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* [[九州産業大学]]
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* [[日本文理大学]]
 
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2017年4月5日 (水) 22:04時点における版

Fランク大学

Fラン(えふらん)とは、Fランク大学の略称。一般には、偏差値日東駒専より下の大学を指すことが多い。

学費を払う意味はあるのか?高卒で働いたほうが有意義と言われる大学である。

由来

Fランク大学

河合塾が「Fランク大学」(不合格者数が極めて少ない、または皆無なため、偏差値を付けることが不可能な大学・学部)という分類をつくったことが始まりである。一部のインターネットの掲示板等でFランクは下流大学(上からアルファベット順にランク付けした場合のEの下)を指す代名詞として誤用されるなど、言葉そのものが独り歩きを続けている。そして、決して河合塾による用語ではないが、インターネット上のスラングでFランク大学は「Fラン」や「F大」などといわれている。

河合塾が一般に公開している偏差値表では、BFランク(Fランク)とされる偏差値35未満の大学名の記載は行っていない。ネット上で「Fランク」と名指しされている大学が、必ずしもBFランク(偏差値35未満)でないことも多い。なお、偏差値が36以上だからといって「Fランク」じゃないと言える訳ではない。推薦入試を多く取り入れてるFランク大学は、全入大学なのに40弱の偏差値が出る事もある。

概要

日本国内の多くの大学は、入学前に学力検査を行っている(入学試験)。これは、本来は大学での学問活動を行うに充分な学力があるかどうかを確認するためのものであったが、その後志願者から定員を超えた人数分だけ辞退させるためのものに変質していった。そしてその結果、河合塾などの大手予備校などが受験産業として発展して行くこととなった。

一方、今日でも志願者の一部に辞退してもらう必要のない大学もあり、そのような大学においては、この本来の学力検査の思想に則って純粋に学力検査の目的で入学試験を実施している。しかし、そのような大学の存在は、当然ながら予備校などの受験産業にとっては有害無益なものである(もし、学力検査で不合格にされる恐れが全く無くなってしまえば、予備校などを利用する者がいなくなってしまい、結果として経営破綻につながってしまうからである)。このため、そのような大学を特に一般の大学と区別するために河合塾によって創設されたカテゴリがFランク大学またはBFランク大学と呼ばれるカテゴリである。

特徴

入学試験

Fランク大学
Fランク大学

入学試験は基本的に、大学での学業に堪えられる基礎学力があるかどうかを審査するためのものとして機能している。このため、以下のような特徴がある。

英語
日本語のみの講義を行うため、基本的に白紙でも不合格とはしない。大学においても、英語教育は実施されてはいるが、中学校高等学校と違って学習指導要領が定められているわけではないので、大学での英語の授業についていけるかどうかを審査する必要もない。かくして、Fランク大学での入学試験の英語の成績は、どのような英語の授業を行えばよいかを見るための資料として機能することとなる。
数学
文科系なら、数学など不要なので、基本的に白紙でも不合格とはならない。それ以前に、文科系なら数学を選択する奇特な受験生など殆どいないから、試験さえ実施されないことも珍しくない。
一方理科系でも、面倒な計算は電子計算機に任せればよいので、やはり白紙でも不合格とはならない。
国語
そもそも、日本では既に義務教育で基本となる会話力や文章表現力は学んでいるはずであり、大学でもそれほど高度な国語力は求められていない。従って、名前さえ正しく書けさえすれば、解答欄が空白となっていても、不合格となる恐れはない。
公民
みんな現代社会の中で生きているので、現代のことはよく知っているはずであり、当然ながら最低限守るべきルールもわかっているはずである。従って、試験中に騒がず静かにしたまま過ごすことができれば合格となる。
地理
明確に試験という形で実施されていることは少ないが、実際は暗黙のうちに実施され採点されているのが実情である。そもそも大学の講義を受けるには大学へ来る必要がある。大学の所在地を理解し、各種交通機関を利用して通学する地理能力がなければ大学を卒業することは出来ないのである。すなわち、地理の試験は試験会場となる大学へ来れた時点で満点を貰えるようになっている。なお、折角大学まで来れても帰りに迷子になってしまった場合は減点されてしまうので注意が必要である。Fランク大学の入学試験は、家に着くまでが入学試験です
化学
物質の性質を理解し、正しく活用出来ているかをこれまた暗黙のうちに採点していることが多い。特に鉛筆の性質についての理解を確かめる場合が多く、答案用紙に何か鉛筆を用いて書かれていれば合格点を貰えるようになっている。さらに訂正箇所を線描ではなく消しゴムを利用して消してあればさらに追加点が得られる。
調査書もしくは高認成績証明書
高校から発行される調査書、もしくは文部科学省から発行される高認成績証明書については、特に気にしない。調査書を数値化する、それ以前に調査書を開封する作業で既にコストがかかること、及び大学での学業に堪えられないような生徒であれば卒業させることさえあり得ないと考えられることが理由として挙げられる。
受験会場
やたらと全国各地に試験会場を設けているところがある。これは、遠くの試験会場まで出かけるのが面倒な人や頭が悪いけど都会に出たい人のことを考えて実施している。
合格発表
とりあえず、大学の講義についていける事が確認出来れば合格となるため、不合格者数は非常に少ない。このため、合格者ではなく不合格者の受験番号を掲示する大学が多い。それでも該当者がいないことも珍しくなく、その場合には受験を辞退した者の受験番号や実際に該当者のいない架空の受験番号を不合格者として掲示する場合もある。

講義

講義の特徴は、試験の結果をもとにして決められる。

英語
一般に大学においては、第一年次及び第二年次で外国語の講義を行うこととされているが、入学試験のところで述べた通り、指導要綱が細かく定められているのではないため、よりフレキシブルに対応できる。例えば、あるFランク大学では、以下のような講義が行われたという。
念のために書いておくが、この内容は大学の講義の内容であり、決して中学校一年の英語の授業のメニューではない。
第二外国語
イッヒ リーベ ディッヒ が理解できればA
イッヒ フンバルト モレル ゲ リーベン が理解できればA+
一般共用
一般教養は、大学の第一年次及び第二年次に強要することとされている、「大学の共用空間の使い方講座」のようなものである。これについては実はあまり非Fランク大学との差は見られないようである。
専門科目
専門科目については、研究者になるというならともかく、そのような志のある者を対象とはしていないので、中学生でも理解できるような平易な講義とするようにつとめている。

学内の様子

Fラン

特に荒れていることはなく、共通して学生に覇気がなく目に力がない。授業中は私語どころか携帯電話の通話で大声を上げる者もいるが、大半は静かにメールをしているか携帯ゲームをしている。

また、学内にはなぜか、学問をする気のなさそうなDQNが見られるが、恐らく近所の珍走団が学生からカツアゲするために紛れ込んで来たんだろうから、近づかなければよい。

卒業後の進路

Fランク大学の進路でもっとも多いのはブラック企業への就職であり、次いでフリーター、製造の派遣社員ですらかなり優秀な部類である。故に、派遣社員も大学の実績として掲載する所が普通に存在している。もっと酷ければ、アルバイト就職さえ実績として扱い、「学歴なんて関係ない」と自虐する学生を取り上げて宣伝する大学が本当に存在する。同じFランでも、文学部より資格の取れる薬学部等のような学部に行けばよかったと嘆く卒業生も多いが、根本的に今の職についているのは学部のせいではなくFランク大学のせいだということには気づいていない。

多額ローン、就職先はブラック…Fランク大学卒業生の厳しい現実…なぜ入学者減らない?

Fラン
Fラン

少子化が進む日本で、「大学全入時代」となって久しい。いわゆる「Fランク大学」といわれる大学の中には定員割れのところも多いため、願書を書いて面接を受けるなど型通りの試験を受ければ、晴れて大学生だ。

Fランク大学をめぐっては、「工学部の授業で因数分解を教える」「就職先がブラック企業だらけ」などの“伝説”が多くの人に知られているが、それでもなぜ、高卒で就職するでもなく、専門学校で特定の技術を身につけるのでもなく、Fランク大学に進学する人が後を絶たないのか? そう訝がる声も多い。   ところが、Fランク大学に入学する学生の多くが、大卒の学歴にこだわっているわけではなく、その背景には高校教師の怠慢があるという実態がある。

あるFランク高校生の親は、口々にこう言うのだ。

「先生は就職を勧めず、Fランク大学になら入れると言うんです」

実は高卒の就職率は95.8%(2013年春卒業者)と、大卒の93.9%(同)より高い。しかし、ブルーカラー系職種が多く、3年で半分が辞めるといわれるくらい離職率が高い。これが「七五三現象(大卒7割、高卒5割、中卒3割が入社3年時点で会社に残る)」といわれる所以である。高校教師からしてみれば、卒業生にすぐ会社を辞められれば、間を取り持った自分の面目は丸つぶれだし、高校の信用力も落ちる。すると自分も上から責められるから大層困る。すぐ辞めたOB、OGがちょくちょく相談に来るのも面倒だ。さらに、あらためて就職先の候補を開拓するのもしんどい。

そこで、Fランク高校の教師によく見受けられる行動が、「Fランク大学への入学を勧めること」だ。

Fランク大学卒業生の母Aさん(40代後半)が語る。

「昔の先生は、必死で地元企業を回って生徒を売り込んでくれたものだけど、今の先生はそんな面倒臭いことはしない。取りあえずFランク大学にぶち込んで、“問題先送り”にしてしまう人ばかりなんです」

Aさん家庭は、夫婦で工場に勤務しているが、あまり裕福とはいえない。だから子どもを無理して大学に進学させるのを躊躇したそうだ。Aさんの息子とて、進学希望だったワケではない。地元の北関東の企業に就職し、親や親戚、仲間に囲まれた平穏な暮らしをするのが夢だった。

「ところが先生は、『大丈夫、奨学金がありますから。今の大学生は奨学金を受けるのが常識です』の一点張り。それで、つい息子を大学に入れちゃいました」(同)殺し文句は「今の大学生の半数が奨学金ユーザー。何も心配いらない」だったという。

確かに、私立大学新入生の家計負担調査によると、奨学金を希望する人は全体で66.2%に及ぶ。Aさんも、昔の「日本育英会」のような学費補助があったり、返済に窮したら先延ばししてくれるような手厚い奨学金を、ついイメージしてしまったが、実際は大きく異なっていた。

「実際は単なる『学生ローン』。金利は1.6%程度と並の住宅ローン以上で、少しでも返済が滞れば、奨学金機構がすぐに裁判所に支払督促の訴訟を起こすんです。すぐさま一括返済せよって……」(同)

20代のみそらで数百万円の金を一括返済するのは難しく、裁判を起こされると大抵の場合は残元金に10%程度の延滞金を乗せることで決着するのだという。

「ほとんど街金です。実際に奨学金を貸し出す機構は、取り立てのプロである債権回収会社と契約していて、返済が遅れようものなら債権回収会社の人が自宅や職場に押しかけてくると聞きます」(同)

もちろん、大学卒業後きちんと就職し、返済能力があれば問題ない。だが、例えばAさんの息子は大学卒業後の「IT企業」というふれこみのブラック企業に入ってしまい、わずか8カ月で退職。現在は、ゲームセンターのアルバイト店員をやっているが、「借金200万~300万円を14年かけて返済する計画ですが、月収15万そこらのあの子に返せるわけがない。どうすればよいのか……」と困惑する様子を見せる。

また、借金数百万円を抱えたフリーターは結婚も難しい。Aさんの息子も「彼女も同じ大学の同級生でやっぱり奨学金の借金が300万円。仮に2人が結婚したら、借金600万円夫婦の誕生」(Aさん)という状態だという。この状況を見かねたAさんは、借金返済のため工場勤務の帰りにスーパーのレジ打ちのパートのかけもちを始めた。

「結局、何も考えず、Fランク大学なんて進学したのが運の尽き。高3の時に必死で就活させるか、コックやIT関係の技術者など“手に職系”の専門学校に行かせるかしておけばよかった」

Fランク大学への進学を考えている子どもを抱える親御さんは、こうした現実を直視し、改めて卒業後の進路について考え直したほうがよい。

算数レベルの問題で「問題の漢字がわかりません」

Fラン

九九が言えない、アルファベットが書けないなど驚くべき低学力に、奇行の数々は、高校だけに止まらない。彼らの一部は卒業後、大学に進学。試験の点数が0点に近くとも、入学できてしまうと言われる「ボーダーフリー大学=Fランク大学」がド底辺学生を誕生させてしまっている。

「こんなの大学じゃない。外国人留学生よりも日本語が理解できない日本人学生が多すぎて、講義になりませんよ」と、現役の私立大学講師は嘆く。

大学崩壊が叫ばれて久しいが、「最高学府」で起きている驚愕のカオスぶりを紹介しよう。

英語は辞書の使い方から。漢字が読めず、算数の問題が理解できない!

底辺大学ともなれば、「少数・分数の計算」「ローマ字で自分の名前が書けない」という学力で入学してくる学生も珍しくないという。

「“勉強を好きになってもらうことを目的~”とシラバス(学習計画)に書かれた必修科目があるくらいですから。例えば、英語はアルファベットの読み書き、英和辞書の使い方から教えないといけないんです」と嘆くのは、私立大学准教授のNさん。

そのため、学生のレベルを上げる補習を設ける大学も多いが、補習内容は衝撃的だ。

「教材は小学生用の算数ドリルを使用しています。ある学生が簡単な算数の計算に苦戦しているので、聞くと“問題文の漢字が読めません”って。もう算数を教えるレベルじゃないんですよね。あるイギリス人教授は『黒板に漢字を書かないよう気を遣っている』って言っていました」(N氏)

また、経済学部で教壇に立つ大学講師のSさんが『マルクス主義について』課題を与えたところ、珍レポートが続出した。

「多くの学生がフィリピンの昔の大統領(※正:マルコス)について書いてきました。おそらく疑いもせず、丸写ししたんでしょうね。ネットのコピペでもいいから、検索ワードぐらい正確に打ってほしかった。あと、サッカー元日本代表の田中“マルクス”闘莉王について書く学生もいましたね。僕の課題の出し方が悪いんですかね……」

確かに、マルクス主義はド底辺大学生には難問すぎたのかもしれない。

専門学校の方がよっぽど有意義

文科省調査によれば、専門学校の就職率は74.7%(2010年度)。この就職難のなかでも100%近い就職率を誇る「スーパー専門学校」も存在する。

例えば、神戸市にある神戸総合医療専門学校の求人倍率(学生数に対する求人の割合)は、実に24.27倍(2010年度)というから驚異的だ。

同校は1974年に、医療法人が母体となって創設され、医療分野に特化した高い専門性が強み。理学療法士診察放射線技師言語聴覚士などの国家試験に高い合格率を誇る。

「資格を取れば、医療機関からの引く手はあまた。とくにリハビリ系の作業療法士や理学療法士は、求人倍率が30倍以上になることもあります」と学校関係者。それだけに入学した後の勉強もハードだ。豊富な臨床実習を含むカリキュラムが週5~6日、みっちりと組まれる。

「国語、数学、英語、小論文などが課される入試の倍率は毎年2倍程度。近年では入学者の3割は社会人。やり直して資格を取ろうという動きが増えている」(前出・学校関係者)

学費は診療放射線技師で330万円(3年間)、理学療法士・作業療法士は480万円(3年間)かかるが、将来のことを思えば決して高くはないということだろう。

増殖したFランク大学がもたらしたもの

Fラン

大卒がエリートだった昔に比べ、大学数は半世紀で3倍に増え、進学率も50%を超える。しかし、伝統や実績のない大学の学生たちは職にあぶれたり、劣悪な労働環境の企業に就職したりするなど、“ノンエリート”としての職業人生を送らざるをえないケースもある。大学では今、就職支援はもちろん、学生の基礎学力向上や就職後のケアが重要な課題になっている。

因数分解、2次方程式、グラフ、図形…。大学1年の授業で、就職試験に出る一般常識問題集に取り組む大学がある。数学、国語、理科、社会、英語は、いずれも中学卒業程度の内容だ。「基本的な学習に思えるかもしれませんが、1年のスタート時に基礎学力の見直しを図ることで、専門教育に生き、就職試験にも有効。一定ラインの得点を得ていたら就職試験で門前払いされずに済み、就職活動を少しでも有利に進めることができる」。神戸国際大学経済学部の居神浩教授(社会政策)は話す。

居神教授は『日本労働研究雑誌』(平成22年)に論文「ノンエリート大学生に伝えるべきこと」を発表。「大学の増加で高等教育は大衆化し、学生の質は多様化した」とする。こうしたことから、学生の就職戦線にもちょっとした異変が起きているという。

厳しい就職戦線の中、伝統や実績がない大学の学生は、安易に内定を得られるが劣悪な労働環境の“ブラック企業”に就職してしまう場合があるという。ある卒業生は、商品を売るために社員数人で高齢者を取り囲んで高額ローンを組ませる会社に就職し、数年で退社。何回かの転職の末、しっかりとした会社に就職した。悪徳商法まがいの会社はその後、破産したという。

文部科学省の学校基本調査によると、昭和30年度に7.9%だった大学進学率は平成21年、5割を超えた。背景には、1990年代以降の規制緩和で、大学や学部の新増設が進んだことがある。昭和37年度に260校だった大学が、平成2年度は507校、23年度には780校と、50年間で3倍に増えた。

高校からの推薦入試、書類や面接だけで合否を判定するAO入試など、いわゆる“無試験”で入学できるシステムも拡大。受験の選抜機能が失われ、平均以下のレベルにある学生を分厚い層として取り込む形で、進学率は上昇を続けているという。

神戸国際大では2012年2月、2、3年生を対象に、就職後の労働問題を学ぶ講座を開催。求人票や雇用契約書などの確認の仕方、パワハラを受けた際の対応、不利益を被ったときの団体交渉、異議申し立てなどをロールプレーイング形式で学んだ。

居神教授は「仕事のスキルが身に付かず使い捨てにされるブラック企業に、根性論でしがみついていては若者の未来が望めない。大学が大衆化した昨今、大学の知名度にかかわらず、全ての学生たちが“ノンエリート”としての職業を選択してしまう可能性がある」と指摘。そのうえで、「大学は、学生の基礎学力アップなどの就職支援はもとより、就職後の職業人生まで把握しケアすることが必要だ」と話している。

一浪して城西大学とかいうガチF欄大学入った結果

Fラン
就活で完全に詰んだわ 
説明会予約しようとしても空きは全くないし 
面接にかろうじて進んだ所には一浪で 

城西大学の理由は?(笑)と言われる始末 
努力エピソード全く使えない 

どうすればいいですかねえ 
エントリー80したのに全然ダメwwwwwwワロスwwww 

滑り止めですって言えやアホンダラ

滑り止めにしても低すぎるwwww 
これでも一応青学めざしてたんだがなwww 

大手は諦めろ
中小なりブラックでがんばれ

どうしても大手入りたかったんですがねえ 
やっぱ和民いくしかないんか 
一浪した理由とか聞かれたら詰むわ 
入れるところに入りました。しかねぇよ 

一浪して城西大学に入った理由で詰む
努力しない奴と思われるからな

コミュニケーション能力はそこらのやつよりある自信あるのに 
城西大学でもちょっとは評価してくれよwwww 

一浪でFランの理由も答えられないんじゃ、コミュニケーション能力なんて無いな

浪人中は勉強それなりに勉強したが城西大学しか 
入れませんでした でもうだめだな 

ニッコマ受けなかったの?

受けたけど問題があわなくて全落ちw 

学歴で劣ってるなら資格とれよ
城西の理由聞かれたら素直に勉強しないで怠けてたって言え
でもこのままじゃだめだと気付いて資格の勉強始めました、 とかさ

一浪城西のくずなのに資格とか持ってないの?
そんなんじゃ、浪人の間の努力も在学中の努力もどこも評価できるとこないよね
そんな人間企業が欲しいかよ

コミュニケーション能力が今は一番大切って言われてたから 
ずっとバイトとサークルやってたw先にいえよ 

まあF欄入った時点で人生終了と考えたほうがいいぞ
マジで就活で詰むからな
一生自分は城西大学(笑)出身ですって言い続ける運命の俺は…

聖隷クリストファー大生がコンビニ強盗、逮捕「友人から借りた金返すため」

静岡県警浜松中央署2012年7月5日、コンビニで現金を奪ったとして、強盗の疑いで、浜松市中区高丘北、聖隷クリストファー大学3年の山本考志(20)を逮捕した。

逮捕容疑は7月5日午前0時25分ごろ、自宅近くのコンビニで女性店員(42)にナイフを突き付け「金をよこせ」と脅し、約9万円を奪った疑い。

同署によると、事件直前、パトロール中の署員がコンビニの駐車場でナンバーを隠したミニバイクを発見。外で張り込みを始めてすぐに、山本が店から出てきた。署員が職務質問すると「今、強盗をしました」と容疑を認めた。山本は「友人から借りた金を返すためにやった」と供述している。

講義は中学レベル、入試は「同意」で合格。文科省がダメ出しした仰天大学

数学の授業は四捨五入から」「受験生と大学の『同意』で合格」「新入生が一人もいない」――。

新設の大学や学部でこんな事例が相次ぎ、文部科学省が改善指導に乗り出した。若者の減少とキャンパスの新増設で「大学全入」とも言われる時代。とりわけ知名度の低い地方大学で、教育の質の低下が懸念されている。文科省は2015年2月19日、講義内容や運営方法などに不備があるとして、改善を求める大学253校を公表した。新設された大学や学部を昨年度から調べており、対象となった502校の約半数に問題が。多くは学生の定員割れや、教職員の高齢化などだったが、大学としての適格性が問われるのも少なくなかった。

千葉科学大(千葉県銚子市)は、一部の講義でレベルの低さが問題視された。たとえば「英語1」の講義。同大のシラバス(講義計画)によると、冒頭から「be動詞」「過去形」「進行形」と、中学校レベルの内容が並ぶ。「基礎数学」の講義でも、割合(百分率)や小数、四捨五入とは何か、から教え始める。つくば国際大(茨城県土浦市)でも、「化学」の講義が元素や周期表の説明から始まったり、「生物学」では光合成やメンデルの遺伝法則を一から学ばせたり。こうした実態について文科省の調査は「大学教育水準とは見受けられない」と指摘しており、改善を求めている。

一方、入試を巡って、受け入れ数や選考基準が不明確だったりするケースも調査で明らかになった。太成学院大(大阪府堺市)では、書類と面接で合否を決める「アグリーメント入試」を実施しており、選考基準について「学生と大学が同意に達したら入学を許可する」と説明してきた。しかし、文科省の調査は「同意以外の判断基準が明示されておらず、どのように合否を決定しているか不明」として、見直しを求めている。

北翔大(北海道江別市)では、大学院の募集要項に「可能な限り受け入れる」との表現があり、適切な選抜が行われていない印象を与えると指摘された。同大総務部によると、試験には論文と面接があり、「適正に競争原理に基づいて選抜している」とのこと。ただ、受験者には社会人が多く、合格しても入学を辞退する人が多いため、できるだけ志願者を集めたかった、と説明している。

ほかにも、「併設校からの内部推薦など募集要項に記載されていない入試区分が存在」(大阪府守口市大阪国際大)、「留年生が多数生じており、また、在籍学生の学年ごとの評定平均が下の学年ほど低くなっている」(兵庫県宝塚市宝塚医療大)、「開設以来、学生が1人も入学していない」(千葉県我孫子市川村学園女子大・大学院人文科学研究科教育学専攻)などの例が指摘されている。

大学授業中に「お下劣」悪ふざけ。投稿写真に「酷過ぎる」の声(2016年10月)

私立の広島修道大学(広島市)の男子学生らが授業中に悪ふざけしている様子の画像などをツイッターに次々に投稿し、「酷過ぎるのでは」と疑問や批判の声が出ている。

パソコンが並ぶ教室で、靴を脱いで一方の机に頭を乗せ、もう一方の机に足を乗せて仰向けになっている。腰は浮いているので、お腹に力を入れて体を支えているようだ。

これは、男子学生が2016年7月4日ツイッターに投稿した画像だ。仰向けになっているのがこの学生かは不明だが、経営論のレポートを書いているところらしい。周囲には、パソコンに向かう十数人ほどの学生の姿があった。ツイートでは、「ねむ」と書き込んでおり、レポート執筆に飽きて悪ふざけをしていたらしい。

この画像は、2ちゃんねるでもこの日のうちにスレッドに転載され、話題になった。

また、別の男子学生は6月15日、「授業中、魚釣り始まった」とツイートし、その動画をアップしていたことが分かった。カバンの上に頭を乗せて仰向けになったところに、釣り糸に見立てたイヤホンを何度も垂らし、口を開けて食らいつくところを撮ったものだ。悪ふざけする2人のどちらかがツイート主かなど詳細ははっきりしていない。

その後も、広島修道大の男子学生とみられる授業中の悪ふざけツイートが続き、9月27日には、現代経済入門の授業でコンドームをかぶせたお茶のペットボトルを口にくわえようとする姿の画像が投稿された。さらに、授業中に携帯電話で話したり、教員を揶揄したりする過去の画像や動画も見つかった。

これらのツイッターでは、アカウントに名前を出すなどしており、広島修道大生と分かるような内容だった。中には、大学名や学部名も明かしていたケースもあった。ネット上で話題になったためか、ツイートは10月4日夕現在でほとんどが削除されている。

広島修道大学の総合企画課では4日、取材に対し、机に頭や足を乗せていた画像の投稿については事実関係を認めた。

「この男子学生については、学部長と学生センター長が本人を呼び出し、事実を確認したうえで、不適切な行為だとして厳重注意しました。周りの学生の迷惑にもなりますし、こうしたことをやってはいけないということです。本人も反省しており、謝罪しています」

ほかの学生らのツイートについては、「事実関係を確認しています」と話す。過去に悪ふざけの書き込み例があったかについては、「あまり聞いたことはありません」という。

授業での出欠確認を厳しくしても小学校のような学級崩壊が起きているのではないかとの声も出ているが、「一部を捉えてそのような見方もありますが、まじめにやっている学生は大勢います。一部の行為には、その都度注意しています」と反論する。

ただ、「モラルの低下はあると思っています」と言っており、SNSの使い方も含めて学生指導を今後徹底させたいと言っている。

著作「Fランク化する大学」

著者は、大学から大学院、博士課程を経て、そのまま大学教員になるというコースを辿った人ではなく、商社マンとして15年以上働き、その後、独立を意識して博士号を取得するために大学院へ通い、大学の非常勤講師として5年間を過ごしておられます(現在は起業のため、大学教員は辞めてしまったそうです)。

そんな著者からみた「Fランク大学」の実態が、この本には書かれています。いや、酷い酷いとは聞いていたけれど、こんなことになっているとは。

残念ながら今まで紹介してきたように、日本の現在の首相の名前を知らなかったり、ヨーロッパを1つの国の名前だと思っていたりする大学生が、存在することは事実だ。このような類例には、枚挙にいとまがない。学生を茶化したいわけではないが、英語ではbe動詞と一般動詞の違いがいまだに理解できていない者は、かなりいる。「三単現のS」といってもピンとこない者も相当いる。関係代名詞が出てくると、途端に英文が読めなくなってしまう者は、私が教えた大学では多数派だった。

日本語の文章を書かせれば、書き言葉と話し言葉の区別がまったくついていない者が、ほとんどである。おそらくメールスマホの影響もあると思う。期末試験の論述では「ゆえに」「つまり」「したがって」という接続詞をまったく使わずに、すべての文章を「なので」「なので」「なので」とつないでいく。まるで小学生の作文を読んでいるようだ。

一般常識では、バブル経済の崩壊という言葉が通じない。「1990年代初めにバブルが崩壊して日本の経済は傾きだした」と説明すると「日本史はよく分からない」という。また、ベンチャー企業の話をすると、「ベンチャー」という名称の企業があると思っている者もいる。このような笑い話にもならない話は、たくさんある。一部の大学生の学力は、世間一般の人々が思っている以上に危機的な状況にあるかもしれない。

これを読むと、大学で、中学校レベルの「授業」をやらなければならないのも致し方ないようです。もっとも、著者は、そんな「Fランク大学」の問題点ばかりを挙げ、学生たちのレベルの低さを嘲笑しているわけではないのです。

「どうせFランク大学なんだから」と、手抜き講義をしたり、学生をまともに指導しない教員たちに対しても、容赦はしていません。お金のために、とにかく学生を集めることばかり考えている大学の経営陣にも言及しています。

すさまじい教員になると、図書館にあるDVDを学生に見せて、その感想を書かせて、それで講義が終わる。ときに教員による解説らしきものが入るが、基本的に映像を見てそれで終わりという内容である。最初、この話を学生から聞いたとき、私は冗談だと思った。ちょうどこの講義の時間帯は、私は自分の講義の合間の休憩時間だったので、教室までその模様を見に行った。あからさまに教室の中に入るわけにはいけないので、廊下から中の様子をうかがうと、有名なビジネス系ドキュメント番組のテーマソングが聞こえてきた。この番組自体をとやかくいうつもりはない。良い番組だったと思うが、ここは大学である。一般視聴者向けのテレビ番組を見せて、少し話をして、大学の講義と呼ぶなど、言語道断だといいたい。これが大学における経営学講義の、実態の1つである。

そんな講義だったら、僕にだってできるのではなかろうか……

でも、こういう手抜き講義に、「単位がとりやすいから」と多くの履修者がいることも少なくないのです。そして、大学教員、とくに非常勤講師は「生活のため」に多くの講義を抱え、まともに準備の時間をとれなくなっている、という現実もあります。

前章で非常勤講師の薄給には触れた。ベテランの教員といえども、1つの講義で支給される月給は3万円程度である。週に10コマ(1コマの講義は90分)の講義をやって、ようやく30万円。年齢が40代、50代ともなれば配偶者や子供もいるだろう。生活費は相当な額となる。

私の知っている範囲では、週に18コマもの講義を担当している非常勤講師がいた。給料は月に50万円強。前述の通り、非常勤講師にはボーナスがないので、週に18コマもの講義をこなしている教員の年収は、おそらく650万円程度であろう。これは高く聞こえるかもしれないが、正社員である専任教員のうちの准教授の年収よりも低い。

しかも、ひとつの大学ではなくて、さまざまな大学で、たくさんのコマの講義をしていることが多いので、移動時間も含めると、平日はほとんど講義をして寝るだけ。

準備は土日にやるとしても、講義のコマ数が多いほど、本来準備に使うべき時間は長くなるはずです。これでまともな講義なんてできるわけがない、少なくとも、「Fランク大学」に合わせて、わかりやすく内容を噛み砕くなんてことは難しい。結局、学生たちは「講義はわからないし、まともに扱ってもらえない」ので、やる気をなくしていってしまうのです。

まさに悪循環。

著者は、「Fランク大学」にも優秀な学生はいるが、彼らは環境に不満を持ち、大学からドロップアウトしてしまったり、他の大学を再受験したりすることが多いと指摘しているのです。  

ただし、著者は講義でもさまざまな工夫をして、学生のやる気を引き出そうとしています。名前だけを書けばいい「出席カード」ではなくて、講義に対するメモを提出させる。そこまでは、けっこうよくありそうなのですが、著者はそこで、学生たちのメモに書かれている感想や提言に対して、次の講義でフィードバックをきちんと行なっているのです。

それだけでも、かなり反応が違ってきたことが紹介されていて、「ああ、こういう方法があるのか」と僕は感心してしまいました。教える側も「Fランク大学だから」と小馬鹿にするのではなくて、歩み寄るというか、伝わるように工夫すれば、けっこう、「デキる学生」もいるのです。

そして、「ゼミ選びの大切さ」についても、繰り返し述べておられます。どんな大学でも、ゼミ選びで「大学生活を充実させる」ことは可能なのだ、と。これを読むかぎりでは、かなり厳しく指導されているようなのですが、そのハードルを乗り越えれば、実力がつくように考え抜かれているのです。月給18万円で、ここまで責任を持ってやっている非常勤講師がいるというのは、感動的ですらありました。

Fランク大学の話を聞くたびに、日本人は大学に行きすぎなんじゃないか、と僕は思っていたんですよ。ところが、2012年の日本の大学進学率52%というのは、OECD(経済協力開発機構)の平均値58%よりも低いのです。

アイスランドポーランドニュージーランドの大学進学率は80%前後で、韓国69%、イギリス67%、フィンランドは66%なのだとか。進学率が高ければいい、というわけでもないのでしょうが、少なくとも「日本人は、世界各国と比べて大学に行きすぎ」なわけじゃないんですね。そうなると、海外にも「Fランク大学」的なところはあるはずなのですが、そこでは、どんな教育が行なわれているのだろうか。

イメージや宣伝文句に振り回されずに大学やゼミを選ぶコツなど、これから大学を受験する人、あるいは、子どもが大学受験をする親、そして、いま、大学で教えている(あるいは、教えようとしている)人にも、読んでみていただきたい新書です。

奨学金が支える「Fランク大学」の葛藤と不安。1300万円のハンデを負って通う価値はあるか?

安倍晋三首相2016年3月29日、ついに給付型奨学金の導入を発表した。これまで、日本においては民間や大学によるものを除けば、純粋な給付型の奨学金は存在せず、長らく批判を受けてきた。文部科学省も検討チームを立ち上げて本腰を入れており、給付型の実現に向けて本格的に前進していくだろう。

誰しもが経済的負担を感じることなく、自分の望むままに教育を受けられることは理想だ。しかし、もし高等教育を公費で賄うことを目指すなら、学費を売り上げとして計上している大学が、学生にどのような教育サービスをおこなっているのかを、改めて検討する必要があるだろう。

しかし、「大学」と一口にいっても様々な形がある。教育現場の実態については、必ずしもよい話ばかりが聞こえてくるわけではない。今回、取材に協力してもらったのは、埼玉県上尾市にある聖学院大学。経済学部の柴田武男教授は、次のように話す。

「日本の大学経営が、奨学金という名の借金で支えられていることは、まぎれもない真実。パチンコホールにサラ金ATMが設置されて批判を浴びましたが、今の大学はこの状況と重なる部分がある。大学に進学したかったら奨学金を借りてこい、というのですから。何とも気が重いことです」

柴田教授は、埼玉奨学金問題ネットワークの代表を務めており、これまでも奨学金問題に積極的に取り組んできた。大学とパチンコホール、奨学金とATMがパラレルで語られているというのは、一体どういうことなのだろうか。

不合格者が少なすぎるため、合格率50%となるボーダーが、どの偏差値帯においても存在しないことを、「BF(ボーダーフリー)」という。これに該当する大学は、いわゆる「Fランク」大学と呼ばれており、聖学院大学もこのランクに属する。聖学院大学では、入試方法もユニークだ。AO入試の中には、講義を受けたあとに学生がノートを清書し、それを元に面接をする方式など、多様な形がある。

学費は、4年間で450万円。これに生活費が加わることで、学生は卒業までに約800万円程度を負担することになる。一般的な文系の私立大学なら、この程度の費用がかかることは普通だ。聖学院大学では、「面倒見のいい大学」であることを、大学の強みとしてプッシュしている。

「"面倒見がいい"ことをウリにすると、面倒を見てあげないといけない学生ばっかり来てしまうんじゃないかという懸念もあり、実際その通りになっている面もある。正直なところ、本当は大学に来てる場合じゃなくて、働いた方がいいかもしれない、という子がいることは否定できない」(柴田教授)。

講義の出席率は、7割弱だという。文部科学省からの目も厳しく、最近は出席を取ることは当たり前で、講義に誰も来ないといった状況は起きていないようだ。しかし、学業以外のことに関心が向いている学生も少なくない。どのようなことに関心が向いているかというと、それは飲食など、サービス産業のアルバイト。もはや大学教育のライバルといっても過言ではない存在だ。

「仕事があって、人間関係があって、面白いわけですよ。しかも、深夜だと賃金が25%割増になる。夜間のバイトの方がペイもいいし、使う方も『人手が足りないから、ぜひ来てくれ』となる。そんな学生は、4~5時までバイトを一生懸命やって、授業に出ていても寝ていることも多い。朝9時から元気に授業を受けるのは、厳しいのでしょう」(同)。

目先のバイトを優先して講義に出ず、結局留年してしまうケースもあるという。奨学金を借りて大学に来ても、その時間をアルバイトに振り向け、年間の学費80万円を無駄にしていては本末転倒だが……。

「もちろん、アルバイトをしないと生活が難しい場合もあるし、それをこなした上で一生懸命勉強して、成果を出している人もいますよ。ただ、バイトを全力でやって月に20万稼げるとなると、就職活動から逃げてしまう人も……。『苦労して就職活動して、大学を卒業しなくても同じじゃないか。バイトでいいじゃないか』って、浅薄な判断になっている」(同)。

22歳の時点では、どのような形で働いても、それなりの金額を稼ぐことはできる。しかし、短くない人生。定年といわれる年齢まで、継続して稼ぐことは簡単ではない。聖学院大学における、正規社員としての就職率は7割程度で、2割強はいわゆる非正規雇用としてのフリーターだ。このランクの大学だと、どこも似たような数字になる傾向が強いという。学生が在学中から、自分の将来や先々の見通しをイメージすることもまた、簡単ではないようだ。

こうした現実をみる中で、柴田教授は、学生が奨学金で借金をすることに、唯一希望を感じる点があったと語る。それは、人生に計画性を持たせるきっかけになる、ということだ。

「借金というのは辛くて、もちろんないほうがよいに決まっている。しかし、学生にただ漠然と『進路を考えなさい』と言っても無理。借金問題で考えるきっかけが出てきた時に、ぐっと捕まえて意識させないと考えてくれない」。

そこで聖学院大学では、高校生向けに「進学にまつわるお金の話」を作成し、高校や学内で無料配布している。このパンフレット、ただ単に奨学金の制度を説明し、大学入学を促すものとは違う。同冊子では「そもそも、なぜ大学に進学するのか」から問い直して、進学の是非について家族で話し合うことを提言している。

具体的な内容はどうなっているのか。大学に進学すれば、4年間で約500万円の学費がかかること。高校を卒業して働けば、年間約200万円、4年間で800万円稼げること。大学卒業の22歳の時点で、実に1300万円の差が生じることになること。こうした現実を、具体的な数字を出して伝えている。

また、多くの企業が、「求める人材 大卒以上」としており、大卒資格がないと求人の応募もできないということを指摘しつつも、「大卒学歴の有利さを発揮できるのはどんな大学生活を送ったのかという本人の努力も大切なことです。大卒であれば、誰でも安定して高賃金の職につけるわけではありません」と明言している。

奨学金の貸与事業を行う、日本学生支援機構の遠藤勝裕理事長も、「最近の学生やその親御さんは、大学を出さえすれば、社会人としても幸せになれる、という形に発想が逆転しているのではないか」と指摘していたが、この文面を見る限り、同じような懸念を大学としても持っているということだろう。

「もちろん、大学教育を金銭的な面だけでとらえるのは間違い。しかし、お金の問題として考えることは、分かりやすく具体的であることがメリット」と柴田教授は言う。

学資金や進学にまつわる費用について考えることは、単に家計の問題だけでなく、受験生が自分の志望理由をはっきりさせる過程にもつながる。結果として、教育選択のミスマッチを防ぐことにもなるだろう。聖学院大学は、成功例を作り、他の大学でも取り入れることのできる、ロールモデルになることを目指している。

「学生と一緒に奨学金の返済計画を立てたり、われわれも指導できればと思っている。入学した学生に対して、きちんと見通しを与えなければ、教育機関として責任を果たしたとはいえない。他の大学ではこうした指導について手をつけられないところがほとんどではないでしょうか」(同)。

また、この冊子は、進学を検討している家庭及び学生と、進路指導の高校教員を対象にしているのはもちろんだが、それだけではない。大学から給与を受け取っている、大学教員に対するメッセージでもあるという。

「4年間で450万円、初年次納付金で130万円。進学するご家庭は、大変な思いで学費を納めています。それを理解すれば、いいかげんな講義はできません。教員にも、というより教員にこそ読んでほしいものなのです。『あなたは、4年間450万円に見合った講義をしているのですか?われわれは、それだけの講義を提供しているのですか?』という問いかけです」(同)。

親の経済的格差によって教育の機会に差が出ることは不条理だ。教育費は公費で負担して、無償とするべきという考え方があることも十分理解できる。可能なら、やはり誰もが負担なく教育を受けられることが理想だろう。

ただ、現段階では、「大学進学」という選択肢にこれだけの金銭的負担がかかることが現実。大学をビジネスという観点からみてみると、大学教員という高賃金が必要とされる人材を使った人件費比率の高いモデルであり、これを簡単に減らすことはできない。どのようなレベルの大学でも、学費の下限に大きな差はつかないといえる。

目先の経営を考えれば、地方の小規模大学は、とにかく学生を一人でも多く集める必要があるだろう。ましてや、偏差値として「BF(ボーダーフリー)」に位置していれば、なおさらだ。それでも、450万円という金額、4年間という時間を投資して見合った成果を得られるのかを、学生にも、教師にも、考えて欲しいという。進学について一歩立ち止まって考える機会をうながす情報発信をあえてしていることは、貴重な事例ともいえる。奨学金を受け取る「Fランク」大学の葛藤が、滲み出ていた。

教育に熱心な教員ばかりではない現実

――奨学金問題の記事に対する読者からの反応を見ても、大学に対する目が厳しさを増している印象があります。

現状では、大学の教育が社会の期待に応えられていないと言われても、直ちに否定することはできない。奨学金の問題など、学生の教育のことについて熱心に考えているのは、自分の周りでも片手で数えられるくらいかな、と思いますし。日本学生支援機構の遠藤理事長が言う、「奨学金の貸与にふさわしい教育サービスを提供すること」の必要性をもっとも実感しているのが、われわれFランクの大学です。「少人数で、面倒見がいい」ことを大学としても掲げているけど、こんなことは経営の大前提なんですよね。僕たちの世代は、3分の1しか大学に行かなかったんですよ。ある程度頭がよくて、勉強が好きで、という人だけが、勝手に勉強して大学にいっていた。でも今はそうじゃない。手取り足取り、どうして、今、これを勉強しなくちゃいけないのか。それをしっかり教えられる大学じゃないと生き残れない。そういう頭の切り替えが大切です。

――学生に対して、具体的にどのような教育が重要と考えている?

若者は、学ぶ意義に気づくと、伸びます。それを引き出すために、どのようにして刺激を与えるかが重要。ただ、それぞれの学生のスイッチが、どこにあるのかを見極めることは難しい。どこを突っつくべきなのかは一見して分からないから、とにかく突っつくシステムを、我々は用意したい。

――職業に直結するというわけではなく、方法として少し抽象的な印象を受けますが。

文科省からも全く同じことを言われていますよ。教育プロジェクトに予算つけて欲しいなら、数字で可視化できる形にしてくれと。つまり、効果を計れる物差しをきちんと用意してから、提案して欲しいということですね。税金を投入する側からすれば、カネを出す価値を説明してみろって、大学に言いたくなる気持ちも、十分理解できる。ただ、教育に対して目に見える効果と言われても、なかなか難しい。

――教育が職業に直結していないというのは、どこの大学も似たような状況でしょうか。

いや、その点については、開き直っている大学もありますよ。「大学には就職のために来てるんだ」と、完全に割り切っていて、それが学生に対するアピールになっている。例えば、千葉商科大学とかそうですよね。正直言って、これは説得力あるんですよ。その証拠に、うちよりはるかに学生を集めている。これも教育に対する1つの考え方だと思います。でも、資格さえあれば、本当に世の中を渡っていけるかという疑問もありますけどね。

――その疑問とは?

企業の人事の方とよく話すので、会社が就職活動をする学生に対して何を求めているかを聞く機会があります。それは何かというと、社会人基礎力。つまりはコミュニケーション能力ですよ。では、その具体的中身は何かというと、人の話を聞いて理解する力です。これは当たり前のスキルのように思えて、結構ハードルが高い。何を会社が要求していて、自分がどうしたらいいのか。自発的に自分で何をしたらいいのかを考えて、率先して行動するということでしょう。それを資格対策で教えられるんでしょうか。

――日本で仕事をすると、入社して配属が決まらないとどういう仕事をするかも分からないこともある。まずは人間性が重視される傾向はありますね。

そうです。日本の雇用が特殊なのはご存知かもしれませんが、職務を限定することなく雇用契約を結びますから、配置転換と転勤が自由にできます。日本の企業でうまくいく人材とは、会社の求めた様々な職種に、自由円滑に対応できる人ということになるでしょう。これが日本の組織の中では、一番大切なわけですよ。

――そのスキルを身につける方法は?

専門的な勉強のツールを通して、社会の仕組みを考える力を養うことが重要だと思います。対象は何でもいい。政治経済でも、人間福祉でも、シェークスピアでも。僕だったら専門は金融市場論だけど、今だったら例えばマイナス金利の意味を考えてみるとか。人の言ったことを聞いて理解するということが本質で、個別の学問はあくまで通り道に過ぎない。

――学問を通してコミュニケーション能力を高める、という方法は迂遠な印象もあります。学生に効果は出ているのでしょうか?

正直なところ、そう簡単ではないでしょうね……。私だって大学や学生の現状がどうなっているのかは、嫌というほど分かっている。でも、理念は現実とずれているからこそ、理念なわけです。本当は「大学で学ぶことに価値がある、考えること自体に価値がある」と言いたい。でもそれが通じるかは現実としては厳しいかもしれません。企業だって採用の時は大学の成績を見ているわけだし、「しっかり大学で勉強をして、いい会社に正社員で入って、給料をきちんともらいなさい」って……。どうしてもそういう言い方で、4年間の学業の意味づけって説明せざるを得ない。

――そこでしか結びつかないとすると、やはり「大学教育の貧困」を批判されてしまいそうですが。

それは否定できません。ただ、教育はもちろん大切なのですが、学校教育がすべての問題を解決できる万能のツールではない、という面もあると思います。お金は大切ですが、お金だけで人は幸せにならないのと同じ。家庭も然り、友人も然り、いろいろとよってたかって人生ではないですか。人生とは複雑でいい加減なものです。そのいい加減さをどう認めるのか。それが現代社会の課題だと思うんですよね。

――そうした、社会の余白、膨らみが大切だと。

そう。教育、さらに学校制度は何のためにあるのかと問われれば、それは、急速に変化する世の中から切り離して、子ども達を立ち止まらせるためだと思います。偏差値社会は、序列社会です。人を押しのけて、這い上がろうという意識に満ちています。それがいきすぎて、「自分は本当に勝ち残れるのか」という気持ちが蔓延する、不安社会となっている。

色々と言われていることは分かっているけれど、私はBF(ボーダーフリー)の大学こそ、日本の希望だと思っているんですよ。決して絶望して居直っているのではありません。私たちだからこそ、教えられることがあると思うのです。それは、「人の物差しで生きるな」ということ。いわゆる高偏差値の大学の学生では、社会の物差しから自由になれないし、なろうともしません。私たちは、Fランクですから、社会の尺度からは比較的自由。それは、この生きにくい社会での優位性だと、我々は考えてます。

人の尺度で生きるのはやめて、自分の価値観を信じる。大学の教員として、それを支える側に立ちたい。私たちの大学の学生は、のんびりしすぎて心配な面もありますが、優しさに満ちています。その優しさこそ、今の日本社会にとって何よりも大切だと、私は信じているのです。

Fランク大学生は「給付型奨学金」をもらえない?

給付型奨学金というものが話題になっている。

今の大学生は多くが「貸与型奨学金」という名の学生ローンを抱えている。大学卒業時点で500万円もの借金を抱えている学生がザラにいる。社会人スタートが借金500万円。そんな状態は、教育の機会均等を憲法で保障する日本では、異常なことである。これを是正しようというのが返さなくてもいい「給付型奨学金」である。この給付型奨学金については、こんな意見も浮かび上がる。

「Fランク大学に入る学生に返さなくても良い奨学金をやっても無駄だ」

Fランクを「不合格者が少なすぎる」「偏差値が低い」などと、生やさしい表現は止めよう。受ければ誰でも入れる大学だ。日本には781校(国立:86 公立:92 私立:603)の大学があるが、そのうちFランクは、河合塾のボーダーラインによるとざっと言って、日本の大学の60%である。ところで、文部科学省の給付型奨学金制度検討チームの制度設計について、その概要を見るとFランク大学生でも給付型奨学金がもらえるというのは誤解であることが分かる。

(対象学校種)大学、短期大学、高等専門学校、専門学校
(家計基準)住民税非課税世帯
(学力・資質基準)全体を高校等からの学校推薦とし、成績基準の目安等をガイドラインで示しつつ、各学校が定める基準に基づき推薦
(以下のいずれかの要件を満たす者から推薦)
①十分に満足できる高い学習成績を収めている者
②教科以外の学校活動等で大変優れた成果を収め、教科の学習で概ね満足できる学習成績を収めている者
※進学の意欲・目的等に関するレポート等を評価
※高校生活全体の中で課題克服の経験などにも着目

これでは、Fランク学力の大学生は給付型奨学金はもらえないと言うことだ。これでは上位大学の学生とFランク学生の将来に渡る格差は縮まらないのではないかとの疑問も浮かんでくる。

さてここで考える方向を変えて、若者たちがFランクでも何でも、とにかく大学に進もうとするのはなぜだか考えてみよう。多くの企業が、「求人は大卒以上」としていて、大卒資格がないと応募もできないからか、大学を出さえすれば、社会人としても幸せになれる、と勘違いしているからか?そうではない。

この理由は、ただのつまらない同調圧力からだと思われる。見栄と言っても良い。みんなと同じでないと嫌だという気持ちだ。ならば、Fランク大学生には給付型奨学金は渡らないという制度で何らの問題はないだろう。問題があるのはFランク大学の方である。利子付きの奨学金であろうが、何だろうが、それらを、学生を通して収入として受け取っているのが大学側だからである。悪い言い方をすれば学生はカネづるなのだ。

「カネさえ貰えれば、入学もできるし、卒業もできる。ウチの大学はそれで良いのだ」

ということに他ならない。文科省から補助金(税金)も出ている。こういう大学が多すぎるのではないか。もちろん「そうではない」と反論する大学関係者は多いだろう。「それをしなければ、大学がつぶれてしまいます」という大学もあるだろう。実際つぶれる大学もある。

法科大学院だってそうだった。ただ儲けようと設立した大学院は次々と立ち行かなくなって撤退した。

Fランク大学と思われているがそうでない大学

  • 芸術系大学 - 実技はペーパーテストってレベルじゃねーぞ! なので、難易度が測定不能。実際、芸術系大学のみを対象とした予備校もある。音楽専攻の場合は幼少期からのレッスンが必要だったりもするから普通に考えて経済力のある家庭であることが多く、レッスンを受ける以前に良質な教育を受けているのは当たり前でFラン学生とはかけ離れた学力を持っているのはあたりまえである。
  • 体育系大学 - これも体育実技が素人にはペーパーテストってレベルじゃねーぞ! 勿論、体育系大学のみを対象とした予備校さえある。が、アスリートらの推薦入学も多いらしい。
  • 東淀川大学 - 入学試験を行わないため、Fランク大学の定義に反する(代わりに、抽選で入学者を決定する)。
  • バカ田大学 - 意外にも競争率は非常に高く、従ってFランク大学の定義に反している。但し、バカ田大学を対象としている予備校は存在しない。
  • 放送大学 - 入学試験がないため、Fランク大学の定義に反する。
  • 首都大学東京 - 「システムデザイン学部」などとFランク大学が付けそうな学部を持つが、立派な難関大学である。
  • 東京工業大学 - 大学名からFランク臭がするが超がついてもいいくらいな難関大学。東北人に東工大と略すると東北工業大学と勘違いされるからタチが悪い。似たような名前の大学に東京工科大学があるが勿論関係はない。
  • イオンド大学
  • 暴君ハバネロ大学
  • 東京理科大学-偏差値や就職や大学院への進学の実績を考えると、やはり立派な難関大学である。しかしながら、学内の陰湿な雰囲気やいじめの横行や愛校心の無さや仮面浪人が非常に多いなど、学内の雰囲気はFランク大学と非常に良く似ている。中国地方で理科大と略すると岡山理科大学と勘違いされるからタチが悪い。
  • 国際教養大学-「国際」と「教養」というFランク大学の定番の名前を有しつつも「負」×「負」によって「正」になった大学。実際、一橋大学京都大学のボーダーを超える超がつくほど難関大学。ただし実質センター試験のみで2次試験がなく、他の国公立大学とは違う独自日程で試験を実施しているためセンター試験のボーダーをねつz・・・無理やり底上げしている感がある。

Fランク大学の一覧


関連項目